2012年05月15日

課題解決は得意だが関係構築が苦手と言う質問への回答

課題解決は得意なのだけど、関係構築はそれほど得意でない。
傾聴が大事と言われ、それ以外やってはいけないと思っていたが、私のDVD等でそうでもないと理解したが、どうすればいいか、という質問への回答です。
得意な点、苦手な点はみなさん様々でしょうが、対応はあまり変わらないので共有したいと思います。
今回は課題解決得意、関係構築苦手を例に書きましたが、逆の場合も考え方は同じで強みを活かし、リスクに対処するということです。

1)強みを活かす
みなさんの強みは何ですか?ドラッガーは強みを活かせ、と言ってます。カウンセリングも同じです。
みなさんひとりひとり強みは違うと思います。
これまでは弱みのカバーだかりで強みを使わない方法を選択していたとのことですが、もったいない限りです。クライアントに価値提供するには強みを活かすことが重要です。

(2)強みを活かす為の方法を考える
例えば解決力が高い人の場合、そこを活かすためにはまず「問題」「目標」をしっかり共有するということです。「何処から何処に行きたいか」が合っていればすごく役に立ちますが、そこが微妙にずれていると違う場所に誘拐されている感覚になります。
この確認のキャッチボールをしっかりする事。

3)リスクに対処する
そして、例えば論理性・戦略性が高い人は、多くは情動把握が弱いので、自分の戦略の中に情動対処を入れておく。具体的には、情動を類推させる発言が出たら、まずはオオム返しレベルでもいいので反応する、ということ。もう一つは、「もっと気持ちを話したかった」という反応がもらいがちだと思うのならば、抜けることがあることを前提にルーティーン(儀式)を自分で作る。
例えば、面談終了の儀式として、「言い足りないことや、言い足りない気持ちとかありませんか?」みたいなことを伝えることを決めるのです。
これは自分の課題が何かで何をルーティーンにすればいいかが違います。
実はリカバリーだけでなく、自分が自分の課題をどの程度できるようになっていくかを測る評価にもなりますし、これを触れた方が良いんだという認知改善にもなります。

上記のようなことを自分の課題に合わせて実施すると効果が高くなります。
ご参考まで
posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | よくある質問への回答 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月23日

キャリコン1級試験への質問について

キャリコン技能士1級の実技試験について、個別の返事も今一歩なので何件か質問されたことにお返事します。あくまで私個人の考えですから、実際の評価はどうか分かりません。

Q1)逐語なのか、ケース記録なのか、口頭説明だけなのか、ビデオ等で観る(あるいは録音を聴く)ものなのか、知りたい。

A1)まあどれが来てもいいように勉強するしかないです。開示されていないから。
2日目の人からはっきりするのでしょうが、しょせん実践の場では相手がどういう素材を持ってくるかわからないから同じです。

でも、事前の勉強会をどうするか、というテーマならば
1)逐語を使った勉強会は、事実をはっきりとつかみ、事実をベースに指導する練習になりますが、
  一方で、事実があいまいなケース記録等の素材しかないときの対処が難しく感じます。
2)ケース記録を使った勉強会は、あいまいな素材から事実を明確にし、問題を明確にする、指導をするという練習としてはいいのですが、一方で「事実をベースに指導する」という部分があいまいになる事があります。
3)全部口頭は検定では受講者役によって差が大きいので難しいだろうし、全部をビデオも機材等の関係で可能性は低いかな?
なので、理想としては、逐語をベースに指導の練習をし、次にケース記録をベースに、ケース記録をいかに逐語同様事実をはっきりさせるか(ようは受講者に必要な部分を語ってもらう、足りない部分は質問で補う)というステップを踏んで実施するのがいいんじゃないですか?
逐語だけで勉強しても、ケース記録だけで勉強しても、足りない部分はあります。

Q2)自己紹介で何をすればいいか分からない。会社名や役職、趣味を言うのか?

A2)技能検定でどう採点するのかは知りませんが、スーパービジョンのアメリカの文献で最初に自己紹介をすると書いてある内容は、要はスーパーバイジーに対する熟練性のアピールです。アメリカ人の自己紹介の内容は「私はこんなに素晴らしい人です」とあまりに自画自賛だったりして個人的には好きではなりませんが、指導者としてどんな経験や資格や訓練、キャリコンサルタントとしてどんな経験や資格等があるか伝えています。「この人に教えてもらって大丈夫かな?」という不安への返事を簡単にするという事がメインと考えていいと思います。

ご参考まで
posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 21:47| Comment(0) | TrackBack(0) | よくある質問への回答 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月01日

守秘義務が守られていない職場

守秘義務が守られていない職場でどうすればよいかという質問がありました。
(クライアントには守秘義務と言っているけど実態として守秘を守っていない職場でどうするか)
みなさんにも役に立つと思いますのでアップします。

守秘は何に為か、と言えば、クライアントが話しやすくするため。
(もうひとつは個人情報保護法という法律を守るという意味もありますが)
自分が話した情報がどのレベルで漏れるか分からないと、不安で話しにくいから。

しかし、「秘密を守ります」と言ってそれが守られていない実態を知ると、その方がどこまで安全でどこから危ないのか分からなくて話せなくなります。
ウソをついて安心させるのは、最初はいいけど、何かあった時によけいに不信を大きくするし、リスクが大きい。

この「ここでは****」の部分はインフォームドコンセントであり、どんなリスクがあり、どこまでは安心で、その中でどうするか理解し判断してもらうのが重要。
安心してもらう(本当のことを話せるようにする)、が目的なので、守秘の限界もあります。例えばうつ病で自殺したいクライアントであれば守秘義務があったとしても身近な人に「死なないようにしっかり見てあげて」と秘密を暴露するし、虐待をしていれば本人が嫌でも「通報する義務がある」と伝えなければならない。

「組織に雇われた身分でキャリコンをするのか、自分個人としてキャリコンをするのかで守秘義務については違ってくるのはないか?」(質問でのコメント)
これは「自分は守秘を守りたいが組織はうそをつくことを強制している」ということでしょうか?

基本はクライアントがリスクの程度を知るのが重要なので、どういう組織のカウンセラーであれ、実態として秘密が守れる程度と、その中でどう安全でいる方法があるかを伝えるのが原則。
そして、組織の方向がよくなくて(間違っていて)成果に影響を与えているのであればそこのルールを変えるように提案する方がクライアント、組織、自分の為にいい事ですし、正しい行為(コーディネート能力)。
最も、雇用されている身としては「良くするための提案」は直接やりにくいかもしれません。
そういう場合も自分が知っている人脈の中でどう働きかければ変わる可能性があるか考えて動く、というのもコーディネート能力。
諦めるのではなくできることがないか前向きに考えてみてください。

例えば組織が「失業者を減らす」等クライアントの問題解決の為に自分だけでなく関連機関も含め情報交換をしたりするのは悪いわけではなりません。寧ろ望ましいことです。本人に嘘をついて(あるいは何も伝えなくて)行う部分に問題がある。
例えば、就職したい、という相談を官の専門機関にした場合「この組織だけでなく、解決の為に以下組織で協力して実施する」「その相談内容は個人を特定する形で組織の外に出ない」
としていれば、個人情報のインフォームドコンセントとしては基本OK。ただし「関連する組織の人も秘密を守る」という実態があるならです。
もしそこに自信が持てないならば、関連機関との情報交換の場でも個人を特定されないようにして開示することが必要になります。
そして片方で、個人情報を守る意味を広げる努力をする。
会社が間違っているから私のその中でおかしいと思うけど同じことをしないといけない、と考えるなら、雪印や不二家の社員と同じです。普通に考えればおかしいのに、組織の常識で麻痺してしまう。

ところが、私も経験しましたが、日本のトップ企業の中には「自分はしっかりしているが相手(クライアントや社員)は子供で正しい判断できないので本当のことを言わない方がよい」と思っている会社や担当者もいます。
「全て内容は会社にも漏らさない、と伝えた上で内容は全て教えてください。会社は子供の親だから」と私がリクルートで働いていた頃実際に要望されたことがありました。
超大手企業で断れば他に仕事を取られるかも、という想いもあったのですが、「その要望は受けない。個人情報が特定されない報告と改善提案まで」と断りました。
その条件で仕事は受けたのですが、他にも数社同じ仕事を分担(希望者が選択する)でやっていて、「要望を断ったのはリクルートだけ」と嫌味を言われました。

大きな会社の考え方を変えるのは難しいですが、少しずつでもいいから変えていきましょう。
影響の輪を大きくすれば、組織も変えざるを得なくなります。
posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | よくある質問への回答 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月21日

指導レベルキャリコンスキルの質問

指導者基礎演習を実施し、受講生からの質問に私なりの考えを書いてみました。
受講生だけでなく他の方にも役立つと思いますので、ここにアップします。

Q1:指導の中で具体的方法、ステップを踏みながらの進め方は、カウンセリングと同様受講生と共有するのか?
A1:理想的には目的を共有し、何をやるのかも共有できた方が受講生も安心して進むことができます。ただし、目的についても最初に伝えるのではなくまず体験をさせてどう感じるのか気づいたことを言わせる方が効果ある、と判断すれば、あえて目的や方法を伝えないで考えさせる、という方法も選択します(体感させたいときは目的を伝えない方が効果や学びが高いことも多い)。自分なりに学習効果を予測して選択してください。

Q2:問題と目標はワンセッションに1つではなく、次に出てくることは「有」でしょうか?
A2:「有」です。指導を受けにきたときには自分の問題はこれだ、と思っていても、指導をやっていくうちに「自分の本当の問題はこれだった」と気づくことがあります(これは指導によって自分の真の問題に気づいた、という前向きな効果)。また、自分が思っていた問題が解決すると、次の問題が見つかることもあります(これも継続した学習の連鎖で望ましい姿)。
ただし、変化したり、1つが片付いて次と言うのは「有」なのですが、指導者の意思で一度に複数の問題や目標を追いかけることは非常に難度が高いので、あまりお勧めはしません。

Q3:カウンセリングで問題から目標達成の内容を共有できたのだが、ケース内容についての指導になり、後で他の問題が出てきた。この場合、目標と思い進めてきた面談が途中で目標が変わり、課題を見失ったように感じた。
A3:上記質問への返事で書いているように、問題や目標が変わることは悪くはありません。しかし、扱う問題や目標を変える場合にはクライアント(または受講生)に「今までは**についてやっていたが、今新しい問題(目標)について語っていると思う。この後どちらについてやりますか?」と変更するならば相手の確認を取ることが重要です。以前の問題よりも新しい問題が本質であり、それをやればこれまでの問題も解決する、と思えば「前のはもういいので新しいものを」と言いますし、そうでなければ「まずは今の問題を解決して、その後新しい問題をやりたい」と返事をすると思います。
いずれにしても「2人で進む」のであり、主役はクライアント(受講生)ですから、相手の意思を言葉で確認することが重要です。

Q4:問題と目標、課題の上手な捕まえ方
A4:問題とは困っている事。ここでは表面的な事象ではなく、もっと根っこから理解しようとすることが役に立ちます。「***したい」等クライアントが(願望を)言っている場合は、問題として捉えるならば{***しかいができない(やり方が分からない等)}と理解した方がより問題ははっきりします。
目標はある程度の期間の中で変化を期待でき、きちんとできたかできなかったか結果が分かるものの方が望ましいです。目標と言っていることを実現したら相手が満足するか、も考えてみてください。例えば「アドバイスが欲しい」を目標と捉えるとアドバイスをすれば目標達成になりますが、アドバイスしただけで満足してくれる人はほとんどいないのでこれは違いそうだ、とチェックできます。
課題、はビジネス的な表現をすると、問題状況から目標に至るために、問題の原因を探求し「乗り越えるべきもの」と整理したものが課題。しかし、実は問題と課題をどう区別するか人によって多少差があり、アカデミックに定義が確定していないことから、キャリコン2級の検定での用語としては問題と課題とが区別されずに同義語として使われています。

Q5:問題の核を掴んだ後の目標設定、プランニングのコツ。
A5:問題が分かれば目標は表裏一体なので、どんな変化があればクライアント(受講生)が(複数回の面接で)満足するかをイメージし、その中でカウンセラー(指導者)が変化を提供できるとイメージできるものを目標として共有します。変化をイメージできないものを目標で共有すると、カウンセラー(指導者)は自分で自分の首を絞めるようなもので後々苦労します。
その意味では、こういう問題に対し、こういうことをすればこの程度の変化が期待できるという因果関係を知っておくことが目標を握る上でもプランを立てる上でも重要。ひとつは何をやったらこのくらい変化したという経験則であり、モデリングでの学習であり、変化理論(支援で役立つ理論)をどの程度自分のものにしているかでもあります。

Q6:問題を感じていない受講生の場合「無理にできていないところを探すのではなく、いつもこんなにうまくいっているのか?や、どんなところに気を付けてやっていますか?」と問うと進められるとのことでしたが、その場合の着地点はどこなのか?について知りたいと思います。
A6:指導のゴールは専門職としての成長です。アマチュアであれば「うまくできた」で終わってもよいのですが、プロは「なぜうまくできたか」を説明できなければ同じ結果を再現できないですし、スランプになった時に立ち直るまでに時間がかかります。うまくいっている場合の着地点は、そのうまくいっている結果を再現できる要素を明確にできること。
もうひとつは「問題がない」「うまくいっている」のベンチマーク(比較対象)や目標を高めること。例えば料理でいえば、「客が文句を言わない」「多くの客が食べ残さない」「何人かは美味しかったと言ってくれる」「多くの人が美味しかったと言ってくれる」「また同じ客が何度も食べにくる(あるいは美味しいと他人に薦めてくれ客が大幅に増える)」「多くの人が美味しいと絶賛し高くてもいいから食べたい客が溢れる」「客は溢れているがもっともっと美味しいものを追い続ける」等のレベルがありますが、受講生はどのレベルを求めているのでしょうか?今やれているレベルで満足させるのではなく、クライアントの福利を拡大するために今より高いレベルを目指すようになり、そのレベルへの課題を自覚化するのがもうひとつの落としどころです。現状に満足している人は基本的には向上しません。
しかし、実際は「問題を感じていない」人はあまり多くなく、「問題を言語化できない」や「問題をこの指導者には言いたくない(言うだけの関係性が十分できていない)」というケースが大半です。「問題」という言葉が「できてない」と否定されていると感じる人もいるので「課題」や「成長領域」等相手によって言い方を使い分けてください。

Q7:指導プログラムは問題・目標の共有化がされたところで瞬時につくるものなのか?
A7:当然ながら瞬時に作れた方がよいのですが、瞬時に効果がないものを作るよりは「少し考えさせてください」と2-3分待たせて効果があるものを作った方がましです。ただ、待たせていると自分が焦りますので、ある程度の基本のひな型(問題・目標や相手のタイプ等の条件に応じてこんなことをすればよいという基本パタン)を持っていて、進めながら修正する方が現実的です。ひな形を得る行為は「概念化」であり、自分の経験やモデリング(指導を受ける、指導を見る等)等で獲得できます。即ち、最初からうまくはできないという事。学習のプロセスとしては、面接中は瞬時〜2-3分で作ることを目指しますが、振り返りの中で「今思えばどういうプランだと効果が上がりそうか」と考え、それをストックしていくことが短い時間で作成できることに繋がります。PDCAを繰り返してください。

Q8:指導を行う上でPDCAを回すことが大切なことは分かっているが計画性を持って実践できたかといえばできなかった。指導者主体に流れる(こちらが計画的に実施することがはたして受講生の求めていることに合うのか?)ことをつい危惧してしまったが、それはどうなのか?
A8:「計画」=指導プランは事前に受講生関係なく作るものではありません。受講生の為のセッションですから、受講生の問題(それに指導者が評価した問題を加えて真の問題)を把握し、問題を共有し、このセッションの目標を共有し、その上で目標に至るための「指導プラン」があります。プランを選択する責任は指導者にありますが、受講生の求めているものを獲得するためのプランですから指導者主体ということではありません。
しかし、受講生の為のつもりでもやっていても指導者の独りよがりになるリスクもあります。Cのチェックで受講生にとって価値があるかを確認し、今一歩だと思うのであれば受講生への効果が高いものに修正(これがACT=A)してください。
前述の質問にあるように「瞬時」にプランを作ることは難しいので事前にプランを想定しておくことは大事ですし質を上げる意味で有効ですが、必ず受講生のニーズにあわせて修正しながら使ってください。

Q9:今回カウンセラーを相手に面談をして、相手に遠慮をしながら踏み込めないもどかしさを感じました。通常のカウンセリングではここまで強く感じないことです。ということは、通常のカウンセリングではクライアントがこちら(CC)に気を使い、聞いてくれているのではないか?とドキっとしました。
A9:相手がカウンセラーという実質的に同列だから踏み込めないのか(カウンセラーとクライアントも同列だと教えますが心理的には上下関係が存在します)、それとも指導者-受講生と言う関係だけでなく同じ地区にいるカウンセラー同士という「二重関係」にあるから踏み込めないのか、どちらでしょう?(例えば遠距離で日常接点がないカウンセラー相手でも同様に踏み込めないですか?)
二重関係の場合は自分が踏み込むことがもう一つの人間関係に悪影響を与えると感じると踏み込めません。純粋に受講生の成長の為ならば実施できることが二重関係でやれないとすれば、二重関係は避けた方が受講生の為によい、ということです。
しかし実際は様々な二重関係が起こります。職場の中で、職場の上司や先輩に対し指導するケースも出てきます。本当に悪影響が出るなら避けた方がよいでしょう。受講生が踏み込まれると自分を否定されたと感じ日常の人間関係に影響がある人なのか、相手はそういう人ではないけれど自分が気になっているだけなのか、ここの判断が重要です。
いずれにしても指導関係は心理的には上下関係が発生しますので、この関係は人間としての上下でもなく、専門家としての上下でもなく、限定した「役割」と捉えるとお互いに楽になると思います。
因みに、カウンセリングでクライアントが気を使って聞いてくれているのでは、というのはおっしゃる通りです。クライアントはカウンセラーに嫌われたくないし、否定的な対応をすると自分が求めるものを提供してくれないのではと感じるので、今一歩だと思っても我慢して聞いてくれます。本当に反応を理解するためには言語だけでなくノンバーバルも注意してください。
しかし、クライアントも最後は自分自身の人生なので、自分の求めていない結論に対しては、決して同意してくれません(意思決定してくれません)。クライアントが望まない答えを押し付けて操作誘導することを心配される方もいますが、不可能ではありませんがものすごいスキルがない限りは実現できません(抵抗されて終わり)のでそういう心配は杞憂です。

Q10:関係構築のセッションの途中で(関係が)築けていないと気が付いたとき効果的な再構築の仕方はあるのでしょうか?
A10:関係構築とはクライアントが「分かってくれた」と感じて初めて深まっていきます。関係が築けていない時クライアント(受講生)はどう感じているでしょうか?「ちょっと違うんだよな」「なんで違うと分かってくれないかな?」「イライラ」等自分が感じた相手の感じている世界を言葉に出し(「何か違うんだよなーと感じられてるんじゃないですか?」等)、「もう一度確認させていただけますか?」と自分の理解を相手の反応(ノンバーバルを含む)に注意しながら伝え、「あなたが感じていることを正しく把握したい」と相手が違うという反応をしている部分について「**は違うようですがもう少し説明して頂けますか?」と語ってもらい、「だとすると******ということですね」と説明してもらった内容をきちんと確認し、「ではこういうことでいいですか?」ともう一度握り直しをし、フィードバックを活かして修正しながら相手の言いたいことに近づいていく。
ズレるよりズレナイ方が方がいいけれど、そのままで放っている人よりもズレに気づいて自分が感じている世界を正しく分かり直そうとしてくれる人の方がいい人です。自分が失敗しなかったと誤魔化そうとする人よりも、ズレたと素直に認めて謝ってくれるくれる人の方が好感持たれます。

Q11:1級(指導レベルキャリコン)の試験準備として学科(筆記)対策が分かりません。
Q11:私なりの学習法法案はホームページに書いているのでご参照ください。
http://career.on.arena.ne.jp/sidou.html
   現場で必要な知識についてアンケートして整理したいと思っています。
                                       以上 ご参考まで
posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | よくある質問への回答 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月09日

難しい関係構築のケースと対処

受講生から関係構築について以下のような「関係構築が難しいケース」についてコメントを頂きました。
「自主的に来ていない」「関係構築にそれほど時間をかけれない(ハローワーク等)」について解説します。
以下がコメントです。

《検定や研修で使われる事例は、あくまでクライエントが「冷静に話しができる人」であり「自分から望んで相談にきている人」が前提です。しかし、現実は、そうではありません。難しいクライエントとの「信頼関係作り」は大変なのです。》

まず、自発的に相談に来たクライアントとと命令されて相談に来ているクライアントでは対応が異なります。
自発的な場合は言いたいことがあるわけですから、急かさずゆっくり待って、相手が何に困ってどうなりたくてここに来たのか、相手が伝えたいことをできるだけ正確に相手の枠で理解しようと分かったことをフィードバックし修正していくことで関係は深まっていきます。
ところが、非自発的、強制されてきた人は伝えたいことがあるのではなく、この場を無難に終わらせて帰りたいと思っています。別に伝えたいことがあるわけではないから、自発的なクライアントと同じことをやっていてもうまく進みません。最初にやらないといけないのは、このカウンセラーは他の人と違って自分を否定しない、受け入れてくれそうだ、と思わせること。
そのためにやることの例としては、今どう感じているか(何でここに来なきゃいけないのか納得いかない、や、何を言えばいいか分からない居心地悪い感じ等)を言葉にするや、オープンな質問に対し返事をしてもらい、それを傾聴技法で戻すことでココは安全だと感じさせる。
ここは安全で、この人は受け入れてくれそうだ、と感じれば、客観的に問題状況にあるわけですから(だから他人が強制して面接させる)その状況をどう感じているのか等本音の話を聞くことが最初になります。
自発的な場合はあまり質問する必要はありませんが、非自発の場合は質問が役立つケースがけっこうあります。

次に関係構築に時間がかけれない場合。
ハローワークで「仕事がなくて辛いですね、や、家族に対し申し訳ないと感じてるんですね」などと言わなければ関係構築ができない、と思っているならば、それは間違いです。関係構築は求人票を見ながらでもできます。基本は「良い仕事」を探す「良い」とは何かを正確に分かろうとすることや、なぜそれを求めるかその理由や気持ちを分かる事。求人票で、なぜこの会社がよくてこれはダメなのか、そこれ分かったことを相手に伝えるだけでも関係は深まります。
クライアントの願望(希望)が満額かなう求人がけっこう転がっているなら関係構築に時間をかける必要はあまりありませんが、表面的な願望(希望)を満たすことができないのであれば、その根源に対応して別の解決策を組み立てるしかありません。関係構築をやるというよりも、問題解決の為に必要なことを正確に共有する(相手に伝え自分の理解があっていることを確認する)、という意識ならば、それほど時間が大幅に長くなるわけでもなく、しかもどうせそれをやらなければカウンセラーの次善の提案を受け入れてくれませんからしょせん必要な時間です。

冷静に話ができない(相手が抵抗する)場合
冷静でない、というのは感情(ほとんどは否定的な感情でしょうが)を表出しているので、何に対しその感情を伝えているのか言いたいことを受け止めると気持ちが落ち着きます。その気持ちを無視している(あるいは否定すると)分かってほしくてますます発言が強くなります。
**が悪い、**を許せない、という表現をし、カウンセラーは自分んも同意したと受け取れられると困ると感じ、「そうではないけど」や無視をしがちですが、これは同調(私もそう思います)と傾聴(あなたが思っていることをできるだけ正確に理解したい)の違いが曖昧だからだと感じています。
だったら**さん(できるだけ個人名を入れる)は・・・・・と怒ってるんですね、というように、相手がどうなのかをしっかり言ってください。この表現と。そうですよね、・・・・だったら怒りますよね、とは違います。
抵抗するクライアントへの対処は丁寧な傾聴です。
私(田中春秋)は抵抗するクライアントへの訓練として「女性のカウンセラーをお願いしたのに何であなた(男)なのか?」という関係マイナスから始める面接等練習させられました(大変でした)。続きを読む
posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 14:20| Comment(0) | TrackBack(0) | よくある質問への回答 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする