2013年10月14日

関係構築から問題解決勉強会質問への回答

10月12日福岡で関係構築〜問題解決までの勉強会と、夜はキャリアカウンセラーの交流会を実施しました。
交流会は貴賓館という歴史的な建物(国の重要文化財)の一角を借りて行い、約50名がひたすら話しまくっていた楽しい時間でした。ネットワークが広がったことを期待しています。

さて、勉強会での質問にお答えします。

Q:20分でまとめようと思い、感情をしっかり聞いていないのでは?
A:短時間しかない面談の場合、感情を捉えなければ先に進ませてもらえないので、長い時間の面談以上に捉える意識をしてください。だいたい、感情はメインテーマの手がかりでもありますから、無視すると先に進まない。
「しっかり聞く」ですが、多分もっと長い時間をかけて十分聞かなければならないのでは、と不安を感じての質問だと思います。自分がクライアントで、何かに困り何かを手に入れたくて相談に来、初回の時間が20分しかなかった時、その感情ばかりを延々話したいでしょうか?
来談の目的を忘れているその場の感情に流される方もいらっしゃいますが、「解決したい」と本当に思っている人であれば、個別の感情をもっと話したい気はするものの、「思いがある」ことに気づいてもらえれば、「しっかり」は後日でもいいので、まずは「何に困ってどうなりたいのか」「この後どうすれば問題から脱出し目標に行けるのか」「この人と続けていけば欲しいものが手に入りそうか」20分で目途ぐらい立てたいと感じるものです。
結論で言えば、感情をしっかり聞いて問題や目標が分からないままではクライアントも結局途方に暮れるということです。感情をしっかり聞いて、結局問題や目標が伝わらないままのカウンセラーは、ガス抜きにはなるけれど解決には役立ちません。
ただし、感情があまりに大きく、今回の面談は感情を受け止める事だけに専念し、問題目標は次回実施する、という戦略も感情の大きさによってはあり得ます。そこはカウンセラーの自己判断が必要です。
(追加:解決したいと思って訪問したのに、本来の目標を忘れ、目の前の感情を話しているうちに時間が無くなり結局解決の糸口が手に入らないというタイプのクライアントもいます。カウンセラー視点の問題として、このクライアントは目の前に感情に囚われて大事なものを手に入れそこなうという事を繰り返しているだろうという視点をもつことが必要です。そういう人にどう対応するかというカウンセラーの自己判断でもあります)
Q:うまく話をまとめたり、時間の調整をするコツが分からない。
A:意味への応答を参考にすると、どういう事柄に対し、どういう感情があるかを表現する。伝えたい対象や状況は何か、それをこの人はどう感じているか、シンプルに言うとまとめやすくなります。
短い時間の面接の時間調整は私もまだ慣れません。半端な部分で終わらない為には、「問題共有」「目標共有」等ある意味小さな区切りを作ることが安心感がある気がします。
Q:問題をはっきり言わない方への良い質問のかけ方は?
A:多分問題の絞り込みや本当の問題は何かが整理できないクライアントにどう対処すればいいかということを言っているのだと思います。
検定ではメモをかけないので、使えませんが、現場でやるとよいことは、まずは問題や気になっていることを全部書き出すということです。全部書き出して、可視化し、で、グルーピングや関連性や重みづけ緊急度等考えながら見ていくと、問題の核心を整理できます。
カウンセリングはこれと同じことを言っては消える言葉でやるので難度が高い。紙に書くようにひとつひとつカウンセリングの中で整理していくということです。その意味では、傾聴しながら、カウンセラーが整理を進めてください。
Q:グチを吐きたい。主訴が吐き出しだけでもよいのか?
A:グチを言うだけだったらカウンセラーのような専門職でなく友人や飲み屋で言ってもらえばいいと思います。グチと捉えるとカウンセリングの本来の目標である行動化に繋がりません。
例えば上司が嫌な奴で、というテーマとして、グチだと聞いて終わり。でもカウンセリングとして捉えるのならば、「上司が嫌いで、仕事が楽しめない、やる気にならない」が問題。「昔のように楽しく仕事に向き合う方法を見つけたい」が目標で面接を行い、結果やる気が戻り(モチベーション向上)、仕事の量や質を増えたのであれば、これは企業内カウンセリングでも報酬をもらえます。
言うだけで行動を変える気がないのか、何かを変えたくて相談に来ているのか、ここが分かれ目です。
Q:問題・目標の共有は言葉で伝え返しているが、本当に共有できているのか?
A:できているかどうかの手がかりは伝え返した後のクライアントのフィードバック。表面的な言葉だけでなく、ノンバーバルも含めそうだと言っているかちょっと違うと言っているか確認してください。ちょっと違うならどこが違うか本人に聞き修正する。それでも、面接を進めるとクライアントは「やっぱりちょっと違ったかな?」と思うケースもよくあります。そうしたらまた修正する。面接はらせん状に進む、行ったり来たりしながら進むので、絶対的な本当でなくてもいいのです。
Q:漠然としている問題を相談されてしまった時、どう整理していいか分からなくなります。
A:分かったふりをしても共同作業にならないので、***までは分かったんですが、そこについてもう少し具体的に教えてもらえませんか?等言う方法があります。きっかけは、とかどんな時に、とかですね。
と問えばエリスの論理療法(REBT)の、「A:出来事・きっかけ」-「C:結果・感情」をクライアントが語り、その背景に「B:考え・信念」のフレームで考えると、Cの漠然とした不安だけ言われても良く分かりませんが、ABCを整理すると結構整理できます。
Q:CLが自分のカウンセリングで本当に良いのか自信がない。
A:面談の最後に「今回の面談で分かったこととか気づいたことがありましたか」「来た時と今とで何か変化がありましたか」のような質問をすると、変化があったかほとんどなかったのか分かります。小さくても変化があれば役に立ってます。小さな変化が大きな変化に繋がるので。
他の人ならもっと大きな変化を生めたかも、というのはありますが、自分が変化を生めたのか、次回同様の面談の時にはもう少しだけでも変化を大きくできるように自分が成長できるよう努力すると思ってください。自分が日々成長すればクライアントに与える変化=価値も大きくなります。
Q:自分の枠だけで判断していないか?
A:論理思考に自信がない、ということですね。怪しいと思った時に「なぜならば」と理由を他人に説明するイメージを持ってください。自分ひとりだと論理性はいらないえれど、誰かに説明しようと思うと論理性が必要です。練習としては書いてみる。それを読んで、自分が納得するかなー、何が変化、何が足りないかを考えると良いと思います。
Q:共有することが難しい
A:共有しないで共同作業をするのはもっと難しいので、努力してみてください。完璧でなくても共有できた分ぐらいずれにくくなります。
Q:リフレーミングのこつは
A:傾聴や問題共有のシーンだと、「だったら**さんは、」「じゃあ**さんは」等を意識して頭につけるとずれにくくなります。
Q:CLが「これが問題です」とジャッジできる能力があるのか疑問。自己理解の能力が全ての人にあるという前提でカウンセリングしていくのに無理を感じる
A:CLに本当の問題を最初からジャッジしてもらいません。CLにジャッジしてもらうのは「あなたが困っている問題」「あなたが本当に困っている事」です。正しい情報がなければ正しい判断はできない。素人なので真の問題は最初からは分かりません。
でも、CLが何が困っているのか本当の意味で分からないと先に進めません。大体、解決行動をするのはそのCL自身なのですから、自分が困っている事とカウンセラーが言う解決策とが繋がっていると思わなければ行動しないので効果は生まれません。
自己理解の能力が全ての人にあるという前提でカウンセリングを行うのではありません。エドウィン・ハー先生のカウンセリング定義は、詳しく見ると「自分の行動に責任をもているクライアントが」という文章が入っていて、自分の行動に責任が持てない人はカウンセリングが効果を出せるわけではないのです。まずは指導教育矯正が必要な場合もあります。しかし、多くの人は自分の行動に責任を持っているし、多少責任を持てない面もあるけれど、責任を持てる健康な面に働きかけ改善をはかることもあります。
Q:話を変えるかと思い、質問のタイミングが分からない
A:相手が伝えたいことを意識し、それを理解するための質問であれば別に話は大きくは変わりません。分かったふりをするのではなく、伝えたいことをしっかり分かる、あるいは何に困っているのかしっかり分かるために質問してください。問題目標が共有できたら、プロとして解決のために必要な質問もあるはずで。そこは解決方法がわかっているか、が大事です。
Q:問題の解決方法が今ひとつわからない
A:過去の先輩たちが実践し、集約した知恵をまとめたものが理論です。キャリア問題の解決にはキャリア理論が役に立ちます。勉強するといいですよ、。キャリア理論だと渡辺三枝子先生の本が定番です。
Q:CLが問題点を把握している(クライアントが課長で部下の訪問回数が少ないので改善して回数を増やしたい)が、具体的に回答を求められても回答が見えず堂々巡りした。
A:堂々巡りしたのは表面的な問題で留まったからです。もっと問題の本質を自己理解してもらう。増やしたいなら命令すればいいだけ?何に困っているのか?命令したくないのか、命令しても聞いてくれないのか?今は部下の事を問題にしていますが、自分に向かないと解決には進みません。問題の核心を理解する、というのを進めるといいと思います。
Q:根拠と判断レベルが一致しているか、とは?
A:例えば根拠の発言が「最近仕事が多くて、3時間とか4時間半とかしか寝れないんです」というのを根拠に「うつ病だ」は言い過ぎですよ、というようなこと。手がかりかも知れないけど、そこまで言うのは情報不足ではないか確認必要と言っているだけです。けっこう根拠よりも強く判断される方いらっしゃいます。
Q:これまで自分の団体ではクライアントの状況を知るために多く質問をしなさいと言われたが、今日は必要な質問をしなさいとやや違って感じた。
A:多く質問しても自分の問題や目標に関係ないと??と感じます。効率上も無駄。しかし一方で「必要」かどうかの判断が難しい。必要な情報を一番知っているのはクライアント。なので、効果的に必要な情報を集める最も有効な手段が傾聴です。その上で、「問題」「目標」が共有できれば必要な情報で足りないものを聞く。目的意識なしに質問で情報を集めると、それがノイズになって問題や目標が逆に分からなくなります。
その団体で言いたかったことは、あまりに質問をしてはいけない、という風潮が蔓延しているので、「今よりも多くしていいですよ」と0に対して多くと伝えたつもりではないでしょうか?0ではなく必要な情報は聞いてもよい、と。
無制限にタダ情報集めろと言いたかったのではないと信じたいと思います。
Q:クライアントの時に提案されて「もっと理解してほしいと物足りなさを感じた。これは甘えか?
A:普通です。提案されても自分の問題や心理的シーンとあっていないと受け入れません。カウンセラーとしては言葉で同意してもノンバーバルで違和感がありそうだ、と感じるセンスが重要です。
Q:相手に確かめないといけないことを聞けてないことが2回あった。
A:必要なことはクライアントは何回も言うので三振前に捉えることができるように努力しましょう。更に、クライアントにとって重要な場合、三振してももっと強い表現で伝えてきます。あわてない。
Q:キーワードの探し方
A:まあ、最初に言ったこと、感情がついていること、繰り返している事等を手掛かりに、自分のセンスでこれが大事?と確認してみることです。キーワードというよりも、伝えたい事理解ぐらいがいいかな?相手かまわず****はキーワードと誤解されても困るから。人により問題により大事なものは違います。言葉が独立して大事なわけではない。
Q:「問題」というう言葉を使うのが良くないのではないかと思った。課題はと言った方がCLの反発を受けないのでは?
A:「問題」はカウンセラーの学習用語です。クライアントがフィットする言葉で使う。私は「困っている事」とよく使います。相手やその問題状況により言葉を変えてください。これは他も同じで、4Sトランジションの「戦略」は「工夫したこと」とかね。
Q:自分の得意な技法が分からない
A:自分がやっているカウンセリングを整理してみてください。大体理論を知らないとどれを使っているかは分からないので、理論の学習をして照らしてみてください。
Q:わからないことがわからない、という抽象的な表現をされているケース
A:これだと何に困っているか(だから何に困っているのともう一歩踏み込んでもらわないと進まないのだけど)抽象的なケースで「何が問題か分からない」というケース説明します。この場合、問題が分からないので本質的な問題解決行動に移れません。なので、最初の問題目標を
問題:何が問題が分からない→目標:自分にとっての問題は何かを見つける、を最初の入り口にして、問題が分かって次のカウンセリングン進むというのも一つの方法です。一歩一歩すすめばOK。
Q:多少違うのに「そうです」と返すCLのズレをどう発見するか?
A:CLはカウンセラーに嫌われたくないので、けっこう「そうです」と違っていても言います。言っている内容の不整合やノンバーバルに注意するしかないし、まあそこで気づかなくても変な方向に行って困るのはCLなので、どこかで修正したくなりますからそこで修正しましょう。
面接を逐語にして確認すると、そういう「そうです」と言う人も返事で差があることをよく発見します。
「まあそうです」「そうです」「本当にそうです」という表現の違いや、声の強さ、速さ等結構違います。
ノンバーバルは大事ですよ。
Q:良く話さないCLに対処(テストのクライアントで話してくれない人がいるらしい)
A:傾聴技法をしっかりやるしかないです。言葉或いは態度を通じて、分かったことを返す。
テストのクライアントで話してくれない人のような話は私も結構聞きますが、クライアントの問題よりも自分のスキルの問題と考えた方が実態に合っていると思います。
大体クライアントは相談をする業務委託をされてきているし、不自然に黙れば試験官の上級カウンセラーが「不自然だからちゃんと相談したいクライアントの気持ちになりなさい」と指導されるはずなので、「話さないクライアント」ではなく「話しにくい応答」をカウンセラーがしていると思った方が妥当だと思います。
クライアントの第一応答は、テストの場合条件を同じにするためにほとんど同じことを言うように設定しているケースが多いのですが、同じことを同じように言うのに話が弾む人と、「はい」だけで返事が言いにくい人の差がでます。
多くの場合、カウンセラーの応答が「言ったことレベル」「事柄・状況として返している」場合は、話がはずみません。あってはいるけれどだから??とクライアントは感じます。
そこで1-2秒間があき、カウンセラーが不安になって質問をはじめ、質問答え質問答えの魔のループに入り、何を聞けばいいかカウンセラーが行き詰まり自爆する。
話してくれないクライアント、と感じている人は、自分のロープレの最初の5応答程度でいいので逐語に書き、行ったことレベルでないか、状況で戻してないか確認してください。
傾聴のレベルを上げることが大事です。

以上お返事でした。

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posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 07:46| Comment(2) | TrackBack(0) | よくある質問への回答 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月10日

技能検定1級の実技面接について

1級の実技面接について質問を頂いたので、何回も返事するのは面倒なのでここにアップします。

Q1)自己紹介とは何をするのか?
A1)目的は指導関係を作る事です。何処の誰かが分かるだけでなく、この人は自分が指導を受けるに値するぐらい凄い、と思ってもらうのが目的。アメリカのスーパービジョンのマニュアルを読んでいると、ものすごい自画自賛画例で書いてあります。
でも日本人は自分の事をあまり自慢する人を信用しない傾向があるので、信頼に値すると思われる事実を分かりやすく手短に伝えるぐらいがよいのではないかと私(田中春秋)は思います。基本は「指導」に関する事実ですし、それが弱いのならばカウンセリング実績に関する事実。資格や、どういう領域の人をどのくらいの数、だったりどのくらいの期間、だったり、どんな難しい問題を、だったりです。

Q2)逐語訳的に相談者とのやりとりを再現させてよいのか(これができれば良いのですが、時間的な制約もあろうかと思います)、ある程度省略した抄訳的な内容にとどめるべきなのか、どちらを選択すればよいのでしょうか?
A2)検定では紙1枚程度のケース記録が渡され、そこで指導をするような段取りになっています。
問題は検定は時間が30分しかない事。理想をやるだけの時間がないという事です。
理想的にはケース記録を逐語に近い状態まで把握できるようにクライアントに説明してもらえると凄く良い。
1時間30分〜2時間ぐらい時間があるならば20-30分ぐらいかけて事例相談者に説明してもらうというような流れです。しかし、検定でそのりそうをやると、指導しないまま時間切れになってしまう。
なので、現実的にはある程度省略した抄訳的な内容しか入手できません。
その上、逐語録のように、もなにも、ICレコーダーのように正しく事例相談者の中に記憶されていないので、所詮は逐語とは遠く離れた事例相談者の主観が入った歪んだものしか手に入りません。
しかし、その客観的事実でない内容も、事例相談者の「臨床的リアリティ」を反映しており、之でも十分指導できます。
時間の中で説明を収めようとすると、「ケース記録を補足するうえで、どういう面談だったのか*分位で補足してください」というように、ある程度手短に省略することを頼んで説明を任せるのか、ケース記録を読んで、指導者が「こお部分が大事だ」と感じる部分を、「この部分についてもう少し詳しく」や更に具体的に内容を限定して質問する、などが把握するための方法になります。
Q3)何が出来ればいい指導なのか?
A3)基本的に指導シーンは「ケースコンサルテーション」のように、この事例で具体的に何をすればいいのかを学ぶ、という目的のものと、「スーパービジョン」のように、複数回のセッションを通じて、クライアントのキャリアコンサルタントを成長させる、というのと大きく2種あります。検定は「複数回の面談で」となっていて、後者のスーパービジョンが基本になります。
なので、具体的にこのクライアントに何をする、がゴールではなく、という事は事例相談者の成長上の課題は何で、どの部分をどこまで成長するのか、課題発見、育成的目標共有、その成長のためのプランとしての1っ歩目が提示できる、ぐらいがゴールになります。
この30分の面談は、通常のスーパービジョンでは、スーパーバイザーとスーパーバイジーが出会い、スーパーバイザーが事例相談者との話を通して事例相談者の課題を発見し、スーパービジョンで何を目的にそのくらいの回数、いくらぐらいの料金で実施するのか、契約を締結する意思けっての為の面談程度のイメージです。
なので、事例相談者が成長するところまで行かなくても、まあOKと言えると思います。

以上田中春秋の主観でお返事しました。
キャリア協議会がどう採点しているかは知りませんので、悪しからず。

posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 17:54| Comment(3) | TrackBack(0) | よくある質問への回答 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月18日

このBLOGの使い方

最近このブログの訪問者がアクセス解析を見ると多いようです。

時期的にキャリアコンサルティング技能検定の手がかりを求めてだと思いますので、効率的な使い方をガイドします。

@左側にある「カテゴリ」を利用する。
同じ質問が2回続くと、1人1人に返事をするのが非効率なのでBLOGにアップしようと努力しています。
なので、カテゴリ内の以下の項目を読むと、効率的に検定関係やカウンセリング関係の私の意見を読むことができます。
・よくある質問への回答
・キャリアカウンセラー:必要な能力・知識
・キャリアカウンセラー:カウンセラー能力資格取得
この3つが比較的近い内容が入っているはずです。

A左側にある「記事検索」を使う
記事検索の部分にキーワードを入れ、「記事」を選択して検索してください。
このBLOG内の記事の検索をします。
「ウェブ」を選択するとインターネット全体から探すので非効率です。

まあ、頭から順番に読んでいくのも偶然の出会いがあって面白いかもしれませんが、目的があるならば以下の方法でどうぞ。
個別の質問の前に読んで手がかりを見つけて頂けると幸いです。続きを読む
posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 08:29| Comment(1) | TrackBack(0) | よくある質問への回答 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月18日

クライアントから質問されたら

昨日ビデオと逐語を使った講義(國分先生のビデオを使った認知学習)をしている時に
「クライアントがカウンセラーに質問をしているのでこれはよくない面接ではないですか?前にそう別の先生から教わりました」と質問されました。
質問をきっかけに私も考えたので、みなさんと共有したいと思います。

まず、質問されたからダメか、というと、だから良くないと言う訳ではありません。
認知アプローチのお手本としてビデオを見、振り返りビデオでカウンセラーがよい面談だったといい、講師が最後の部分で自分の弱い部分を開示しているからところどころあれっと思う部分があっても関係性は悪くないといい、そうだとすると以前に言われた「クライアントから質問されるとよくない面接」はどうなの?と言う気になったのでしょう。

まず、「質問と言う名の意見」というような、形は質問だけど抵抗を表す質問のかたちはけっこうあります。多分「よくない面接」というのは抵抗されていることを言いたいのでしょう。
しかし質問はそれだけではありません、素直に自分が分からない部分や弱みを開示している質問もあります。あるいは純粋に自分の中で会見の統合をしようとしている質問もあります。

関係構築のステップのカウンセラーの質問は、関係構築はクライアントの世界を理解しようとしそれを戻しているのですから抵抗のケースが多いのは事実です。しかしその場合も、不安を質問と言う形でカウンセラーに問いかけるケースもあります(例:質問「50歳で仕事が見つかるんでしょうか?」=「50では仕事が見つからないのではないかと不安」。
「よくない面接」と丸めて考えるよりも、この言っていることは質問だけど、言いたいことは何だろうか、何を訴えているのだろう?と考える方が、面接の場面では有効だと思います。

これが「戦略」「方策」のステップであれば、質問があったからと言ってよくないとは言えません。
みなさんでもやったことにない新しいことをやろうとする場合、周りの人に質問することはあると思います。
当然、抵抗としての質問もありますが、行動の準備としての質問もあります。

その場では「質問にも色々な意味があるから何を言いたいのか考えて次の行動をする方がよかった悪かったで終わるより建設的。悪いと思ってもその場で面接が終わるのではなく、続けるのだから」で納得してもらいました。

で、一晩考えて(自分のしつこさですね)、質問されるのはよくないのか、質問されない面接が言い面接なのか(逆に置くと意外と理解が進む)、と再度考えました。

カウンセリングではなく「講師」の世界では、ビギナー講師は質問を怖がり、うまい講師ほど質問を活用します。講師の成長のステップで言うと、
@うまく必要なことを言えない(出来ない部分を指摘される質問される)→質問の時間を取らない(満足度低い)(それでも我慢できない人が質問)
Aそこそこ説明できる(でもマニュアルに書いていることは説明できてもそれ以上聞かれると説明できないので不安)→質問の時間とらない(そこそこの評価)
B内容理解し結構理解→質問の時間とるがうまく返事できない時もある(そこそこの評価)
C内容理解し自由に実施→質問を活用し、受講生の理解度の合わせ話を変化させる(高い評価)
と言う感じ。
カウンセリングも同じではないかな、と思い始めたのです。

@のカウンセリングビギナーの場合は、うまく伝えることできてないから質問されるので説明が下手、ということ。でも、質問してくれないとどこが分かりにくいか自分で気づかないまま。
Cになるとコミュニケーションとして質問を活用する。要は相手が自由に語ることを推奨している。質問の意味を捉え、適切に対応できる。

そう考えた結果、「質問されるのはよくない」という考え方ではなく「質問を歓迎する。自分に対し、違和感であろうが抵抗であろうが、不安であろうが、伝えてくれることに感謝する。そして、その意味=言いたいことに対応することで、一層相互作用としてのカウンセリングの質が上がる」と捉えた方がいいかな、と。
「よくない」と思うと質問を避けくなりますが、それは今一歩の部分があいまいなまま終わると言うことです。
「評価」よりも「活用」に目を向けた方が前向きかな、というのが一晩考えた結果です。

昨日返事があれで十分だったか納得できていなかったので、これを見て理解を深めてもらうとありがたいです。

追伸:
質問されるとよくない面接、となると、私の講義でこうやって質問に来ているので、質問をされるとよくないが正しいならば、私の講義も「よくなかったのか?」ということになります。
でも、「質問できる環境だった」と考えた方がいいですよね?
この講義の中身だけで質問したくなるわけではなく、相手の人がこれまで積んできた「経験」と今の情報との統合をやろうと思うと葛藤が起こることもあるでしょう。それを表現してもらう方が共同作業としてもうまくいきます。
そう考えると質問どころか「反対意見」さえも歓迎したほうがいいのだろうと思います。「自分は違うと思うけど」というのを言えない授業(面接)は、講師(カウンセラー)は気持ちよく進むかもしれませんが、相手は今一歩になっていくはず。
今年の私のテーマは感謝の拡大。反対意見や批判さえも気づくために重要であり感謝しよう、と改めて自戒しました。

posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 08:03| Comment(0) | TrackBack(0) | よくある質問への回答 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月25日

関係構築〜問題解決まで、勉強会での質問への回答

昨日「関係構築〜問題解決まで」の勉強会を福岡で開きました。
アンケートの質問への回答は他の方にも役に立つと思うのでアップします。

Q1:問題が複合的でいくつかの要素を持っていて、分離しがたく重なって見える場合、どのように分解したらいいのか?1つだけ取り上げることに無理がある時の問題の整理法に何かよいアイディアはないか?
A1:会場では2つあるなら「まずはどちらから?」とクライアントに尋ねるか、カウンセラーがどちらかを選んで「まずこちらをやるといいと思いますがどうですか?」と言ってクライアントのフィードバックで修正する、と言ったと思います。多分それでも分離が難しい時の対応を聞きたいという理解で返事をします。
技能検定はメモを書いてはダメと言われますが、実際の面接では複雑な問題は紙を使ってクライアントと共有した方が良いです。就職できる会社で自分にあった会社を探す、という問題と、親が自分の考えを認めてくれず価値観を押し付けられ親に逆らえないという問題。例えばマトリクスで(自分の価値観にあっている、自分の価値観と違う)×(親が賛成する、親が賛成ではないけれど反対はしない、親が反対する)という6つのマス目を作って、就職できそうな会社をマス目に書いて考える、みたいな方法です。

Q2:先生の見本を見せてほしかった。
Q3:意志決定論の具体的な使い方
A2・3:私の面接はビデオや逐語で見れます。
キャリアコンサルティング協議会の「キャリアコンサルティング技能検定」のビデオ
http://new.career-cc.org/home/goods/text2.php
私のホームページ
http://career.on.arena.ne.jp/riron.html
ご参考にどうぞ

Q4:テーマによってはCLの達成感もしくは前向きな変化を「そうなんです?」と受け取れない時がありますか?
A4:前向きのどちらが前か、で迷うことがあります。例えばひきこもりで自分はダメだと劣等感を持っているようなケース。クライアントが「外に出ても嫌な事ばかりだし、家にいるのが自分らしいと分かりました。親が死んだらどうすると親から言われてたんですが、自分はお金もかからないし、今の生活は生活保護でも十分やれることがわかりました。今のままでいいのだと気持ちが楽になりました」という発言をしたような時です。
こういう時にはカウンセリングの定義の中にある「究極的目標」を知っていると楽になります。
http://studyc-counseling.seesaa.net/article/288019388.html
「クライアントが自分の成りうる人間へと向かって成長し、成りうる人になること、つまり、社会の中でその人なりに機能できる、自発的で独立した人として自分の人生を歩むようになることを究極的目標とする」エドウイン ハー先生がまとめたカウンセリングの定義の最後の部分にあるコメントですが、ここから考えるとこのひきこもりのケースは個人ベースでは気持ちの前向きな変化があるけど究極的目標からすると物足りない。劣等感が解消し気持ちが前向きになったのは成果とし、次のステップは「社会の中で機能できるようになること」を目指します。ひきこもっていてもネット等を通じて社会との接点はできるし、何か社会に役に立つ情報を提供することも可能です。クライアントが前向きな変化を実感できたらそれはいいこと。でも次を求めたい、ということです。

Q5:CC視点をセッションの途中で気づくことが難しい。戦略からもれる。
A5:途中で気づかなくても、ケース記録を書いて振り返る時に気づけば2回目の面接で反映できます。複数回の面接の中で反映できればOK。なので、振り返る事、2回目にくる関係性を作れることが大事という事です。
認知的アプローチの勉強会も私はやっていますが(福岡では昔1回やっただけ)その中ではエリスの「よくあるイラショナルビリーフ(非合理的信念)」を教えています。勉強すると見つけやすくなります。

Q6:時間内に問題・目標を共有するのが難しかった。
A6:目標は問題共有できれば一瞬です。なので大切なのはクライアントの問題の近似値を判断すること。この練習が技能検定の論述でやっている(面接は変化して消えるので難しいので)逐語のような固定物をベースにクライアントが訴えている問題は何かを考える練習。固定物で近似値を見つけるのがうまくなると、面接の中でもうまくなっていきます。

Q7:CL視点の問題点をCLの発言をそのまま書くのではなくCCの言葉として返した。結果微妙にずれた。
A7:もしそうだとすると、CLの発言をおうむ返しにしてCLに確認をとると、CLはOKと言うけれど自分の理解は違ったまま面接を進めることになった、ということです。カウンセラーが理解した言葉で返し、ズレが分かる事は面談全体を考えると非常に良い事です。問題はズレているというクライアントの返事やノンバーバルの反応を受け止め、では本当はどうなのかを教えてもらい、そこで確認したことをもう一度フィードバックして「今度は合致した」ことを確認する事が大事だ、ということです。
1回でぴったり合う事が重要ではなく、キャッチボールをしてでもいいから理解共有することが重要です。

Q8:自分の中で未消化なのが、リソースやスキルの低い方々(特に高齢の方)に対してのキャリコン
A8:理論ごとに考え方があります。特性因子論だと、スキルやリソースが低くてもできる仕事を探す。発達論だと「サポート」としてスキルをカバーする人を探し活性化するや、「戦略」として職業訓練等でスキルを上げる。社会的学習論だとリソースやスキルが低くても仕事についているモデルを探す。学習論でスキルトレーニングをしてカウンセラーが正の強化をして定着させる手もあります、意思決定論だと「スキル低い今のままでも入れる会社を探す」「スキルの低さをカバーするサポートを探して仕事を探す」「訓練でスキルを高めて仕事を探す」「諦めて今の貯金の中でお金を使わないようにして暮らす(生活保護でよいと決める)」等の選択肢を広げ、価値観で選ぶ、という様な方法です。今のスキルだと収入低いか仕事がないか、スキルを高めるだと長い努力が必要。どちらを選ぶかは価値観次第です。

Q9:CLより先に問題の核心把握をし、足並みがそろわなくなる(左記に進んでCLを置いてゆく)待つことができない
A9:カウンセラーが置いていかれるのでもっと早くなりたい、というのは大変ですが、カウンセラーが早いので待つのは簡単です。「待つことができない」のではなく、「待ちたくない」と思っているだけです。カウンセリングの効果が上がるのは待った方が良いのか自分ひとりで先に進んだ方が良いのか、クライアントの満足度は待った方が良いのかひとり先に進んだ方がいいのか、お客様からお金をもらうプロとして待った方が良いのかひとり先に進んだ方が良いのか、よく考えてください。「自分が楽だ」「自分がこっちが好きだ」はアマチュアやボランティアなら許されるかもしれませんが、プロは効果が上がる道を選んでください。

Q10:時間管理をどうすればよいか?
A10:練習して慣れるしかないと思います。私は今でも20分の面接は(技能検定のモデルとしてしかやらないので)時計を見ないと時間内に終われないことがあります。ただ、終わるタイミングの問題なのか、問題目標まで時間内に終われないということなのかで違います。後者の場合は問題目標を握るまでにかかる時間を早めることが大事なので、クライアントが言っていることを統合して、カウンセラーが(ピントはずれではなく)主訴の近似値を言えるようになる事が、キャッチボールの時間短縮になります。この学習はQ6で言ったように論述と同じです。

Q11:CC視点の問題をCLに返すタイミングがわかるような分からないような
A11:要はCLが受け入れそうだというタイミングや受け入れらすい伝え方で理解させましょう、ということです。関係が深ければストレートに言えばいいし、受け入れるのが難しい内容であれば目標共有した後、戦略のステップの中で「目標達成の為に必要」として伝えます。伝える事が大切ではなく、クライアントが受け入れて初めて役に立つと言うだけです。自分は大企業の部長をやっていたから仕事は選び放題だ、と思っているクライアントに最初から「あなたのスキル実績レベルだと今イメージしている条件の仕事が手に入る確率低い」とカウンセラーが言えば嫌われるだけなので、実際に就職活動をした後に自分が言うのではなくマーケットから気づいてもらう、等工夫するのと同じです。

Q12:理論の使い方は理解できたが、具体的な進め方を決めるのに時間がかかる。
Q12:何回も意識して練習すると百マス計算と同じで早くなります。

Q13:答えはクライアントが持っている?
Q13:何に困ってどうなりたいか、の答えはクライアントにしかありません。なので傾聴が重要。しかし、職業情報や企業が何を求めるかの答えはクライアントの心にはありません。だからカウンセラーが教えることも重要です。ただし、最後にどの選択肢が望ましいか、の答えは、所詮はクライアント人生なのでクライアントにしかありません。正しい情報がないと正しい判断はできないので正しい情報を教えることは重要ですが、最後の意思決定はカウンセラーがするのではなくクライアントにゆっくり選んでもらってください。逆に、正しい情報がないとクライアントは適切な判断ができないので、判断を左右する大きな情報をクライアントが知らないで決めているのなら、「クライアントが言っているから自分は間違っていると思うけどいいや」ではなく、クライアントに教えてあげてください。そちらの方が倫理的です。

Q14:カウンセリングはクライアントとの協働作業であるが、自分が本音でそう思っているかが不安。
A14:これもハー先生のカウンセリング定義が手がかりになります。
http://studyc-counseling.seesaa.net/article/288019388.html
「自分の行動に責任を持つクライアントが自己理解を深め「良い(積極的、建設的)」意思決定という形で行動が取れるよう援助する」
「自分の行動に責任を持つ」クライアントにやるのがカウンセリング。「自分の行動に責任を持てない人」に対しては純粋なカウンセリングをやることがいいこととは限りません。
子どもの教育で考えると分かりやすい。自分の行動に責任が持てない幼い時期は、親が強制・指導をしないと正しい行動を選べない(テスト前に今自分が何をしたいか自分で選びなさい、と言ったら勉強なんかしない)。しかし成長し自分で考え行動できるようになると強制されるとやる気が出ない。学習理論や行動療法のように、大事な要素が学べていないなら学ばせる(強制してでもやらせて、正の強化で定着させる)ことが必要なこともあります。この場合はカウンセラー主導になることもあります。カウンセラー主導が必ず悪い訳ではありません(特性因子論は「指示的カウンセリング」とロジャーズに批判されたが、今でも職業紹介現場で活用されるカウンセリング手法)。クライアントに前向きな変化がでるのが良い方法で、ロジャーズはクライアント中心の非指示的(実は非指示的といういい方は初期だけで後期は使わなくなっていますが)がいいと主張しましたが、それは「その方がパーソナリティ変容する確率が高いから」という理由を述べています。
自分がクライアントとの共同作業と本気で思ってないのでは、と思う時には、「この人は自分の行動に責任が持てる人間か?自分はそこをどう思っているか?」と自問自答してみてください。
posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 19:36| Comment(0) | TrackBack(0) | よくある質問への回答 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする