2009年07月10日

採用での企業の視点:大学の新卒支援のカウンセラーへ

JIL(労働政策研究・研修機構)の方から採用時にコンピテンシーをどう使っているかという調査を紹介して頂きました。
http://www.jil.go.jp/institute/research/2009/056.htm

コンピテンシーもさまざま定義があるのですが、このレポートでは、各定義の共通点を抽出して
1)特定の職務や状況に関連している
2)高い業績・成果に結びつく
3)行動の形で顕れる
4)個人の潜在的な特性である
とまとめてありました。

誰の定義をどう使うかけっこう迷っていたのですが、先行研究を網羅的に整理してくださっている(P19)のでコンピテンシーに関心がある方には参考になると思います。

今回の研究は「大学新卒採用」でのコンピテンシー利用のテーマで、個人的には「コンピテンシーを行動で顕在化するだけの修羅場経験が少ないのでみるのは難しいのでは」と思っていたのですが、けっこう学生でもコンピでの評価が有効という人事の意見もあり(IT系)業界によっては学生時代から既に差がずいぶんあるということなのかなー、と認識を新たにしました。
しかし、面接だけでは見れないという意見も多く、上司が日々の行動ベースで判断できる管理職の選考指標としてのコンピテンシー評価とは違い、ヒアリングに格段のスキルが新卒向けには求められそうです。

本来の調査の目的とは違うのでしょうが、後半、20社の
・採用方針
・評価事項(どういう部分を評価するか)
・評価方法
が書いてあり、実際に採用で「何を見ているか」を知る手がかりになります。続きを読む
posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 企業:キャリア施策事例総論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月26日

技術者・研究者の活性化

最近技術者や研究者のキャリア関連の話もくるようになりました。
技術者や研究者は営業や経営スタッフとは違って結果が見えにくいのですが、技術者や研究者が強くならなければ日本の国際優位性は確保できない肝とも言える職種です。

何かいい方法やっている企業はないか、と常に興味を持って探しているのですが、世界のグーグルが何をやっているかが分かる本が出ていますので、この領域の人事やカウンセラーの方、是非ご一読ください。

「ザ・グーグルウエイ」ベルナール・ジラール著

経営戦略の本としても面白いのですが、人事施策部分が技術者・研究者の人事施策を検討している方には役立ちます。

優秀な人間は金だけではこないのはみなさんご存じだとお思いでしょうが、優秀な人間を取る為に何をするか、が技術に立脚した競争優位性確保の最大のKFSになります。続きを読む
posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 13:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 企業:キャリア施策事例総論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月21日

人は仕事で成長する、という実例

樹研工業の松浦元男社長をご存知ですか?

「先着順採用」をやっている会社の社長です。

この会社のことが文庫本で出ているのですが、実に面白い。
先着順で採用した社員が、信じて、任せて、やらせていると、いつの間にか半端な大企業の大卒エリートどころではない能力を身に付けているという実例満載です。

人は仕事で成長するという好事例です。

是非ご一読ください。

先着採用、会議自由参加で「世界一の小企業」をつくった
(松浦元男著)762円+税

・先着採用(中卒、高卒、中退、国籍、男女平等に先着)
・出勤簿なし(残業は本人申告制)
・出張精算なし(全てカード清算)
・出戻りOK
・元ヤンキーの数学ダメ高卒が自動プログラミングの座標計算するうちに数Vの微分積分自在に
・高卒の子も英語、中国語、韓国語、ドイツ語等自在に
・中卒でも大学院卒と教授から間違えられる理解度

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posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 15:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 企業:キャリア施策事例総論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月07日

Aクラス人材のキャリア支援の対価

キャリアコンサルティング(キャリアカウンセリング)はいくらで売れるのか、はその道の専門家を目指す方は気になることだと思います。
私はキャリアサービスを日本で成功させたい、とアメリカのリサーチをしていたころから、常に自分自身のテーマにしています。

さて、用語の混乱があるので最初に解説をすると、アメリカでは「カウンセラー」は公的資格で勝手に名称を使えません。一方でコーチは特に資格は不要で「自称」でOKです。アメリカのカウンセラーは、平気で「キャリアカウンセリング/キャリアコーチ」として、両方を実施しているし「別に差はない」と言っています。
日本では国家資格的には今「キャリアコンサルタント」という名称がつかわれています。でも中身はアメリカで言うキャリアカウンセラーと大差ない。

何を言いたいか、というと、「カウンセラー」「コーチ」「コンサル」関係なく、「キャリア支援の専門家」としてのAクラス人材をいくらでやっているか、という話をしたいということです。

ハーバードビジネスレビュー2009年3月号で、「コーチングの課題」というアンケート結果を中心とした記事が出ていて、その中に金額が入っていました。続きを読む
posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 18:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 企業:キャリア施策事例総論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月29日

データから見る生活保護

前の投稿同様、「社会実情データ図録」 http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/index.html
というサイトのデータを紹介します。

日本の景気が悪くなればどうしても失業率は高止まりします。
キャリアコンサルタントが質の高い支援をすることで、過去の不況期であっても「欲しいけれど人が足りない(前投稿で書いた、サービス、販売、運輸・通信等)」という状況だった職種への適応支援を行うことでミスマッチの解消を多少は行うことができますが、どうしても(条件をつけなくても仕事がない)人を救うことは個人の力では困難です。

では、そういう時のセイフティネットである「生活保護」とは、どのくらいの人がどの程度の生活できるぐらいもらっているのか?
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2950.html

データを見ると約110万世帯が、16.2万円/月もらって生活をしています。
16.2万円というのは、標準世帯の消費支出が32.6万円で、その約半分程度、ということ(金学は夫婦子供2人がベースです)。
つまり、セイフティラインは、平均の半分の生活レベル。
最大リスクが分かれば不安も限定されるのではないでしょうか?

当然それを支える働き手がいないと制度の継続ができないので、働く人は向かない仕事でもまずは働いてほしいのですが、安く住む場所さえ確保できれば何とか暮らせるのでは?
今回の派遣切りの話も、「住むところ」がまずは問題になってたし・・・
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posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 13:22| Comment(4) | TrackBack(0) | 企業:キャリア施策事例総論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする