2015年09月25日

福岡体感・福岡指導基礎の質問への回答

このシルバーウイーク、前半は筑波でIAEVG、後半は福岡で研修とけっこうハードに過ごしました。
福岡での研修の質問への返事を書きます。

<福岡体感>へのQ&A
Q1:うそをつかれた時の対処法は?聞かれたくないのか、ついうそをついてしまい本当は聞いてほしいのかが分かりません。一度確認として触れてもよいのでしょうか?
A1:ノンバーバルに敏感になると「今嘘をついているな」と分かります。ここでは一般的な人間関係でどうかではなく、カウンセラーとしてどうか、という返事を書きます(家族や友人が嘘をついた時とは対処が違います)。
カウンセリングの主役はクライアント。だとすると、嘘をカウンセラーにつかなければならないのは何故だろう、と相手を理解しようとするのが重要です。
まだ信頼関係が十分でないから言えないのであれば、本当のことが言えるように信頼関係を深めることが優先。
自分がまだ十分表現できるほど向き合えていないから口で言っている内容とノンバーバルで表出される内容が違うのであれば、問題に向き合えるようにする(これも結局関係構築ですね)のが重要。
「嘘ついている」と指摘するのは関係性が深くないとダメでしょうが、「今言葉では****とおっしゃいましたけど、表情を見るとそれ以外の気持ちもあるとおっしゃっているように感じましたけどどうですか?」というような「矛盾提示」のスキルも、関係性を確認しながら使って相手に語ってもらうのが第一義です。
探るのではなく、分かろうとする、というスタンスで関われば、「嘘をついている」ではなく「言葉以外の事も伝えてくれている」と素直に対応できると思いますが、どうでしょうか?
Q2:表情から気持ちをよみとることを上手にやれるようになる方法は経験やTVを見ることなどでしょうか?
A2:私も女心が分からないという弱点に現れるように、ついつい「表現された言葉」に影響されてしまいます。なので一般論しか返事をできませんが、学習理論で「経験から学ぶ」という方法と「モデルから学ぶ」という方法が言われるように、経験と観察が重要です。
ただし、日常は、表出された言葉にひっぱられて、ノンバーバルに出ている部分まで見れずに経験としてストックされている。そう考えると、会っている一瞬しか見れない経験よりも、前後の流れの中でノンバーバルを表現しているTVや映画や演劇の方が学びやすいのかもしれません。
ただし、台詞だけでなく感情までも表現できるのが良い役者、単に台詞の棒読みは大根役者、と考えると、上手い役者のノンバーバルでないとダメかなー、とも思います。
Q4:相手の聞いて欲しいことを聞く為にはどう対話を進めて行ったらよろしいでしょうか?
A4:超能力がないので、聞いてほしいことを聞くことを指向するよりも、聞いてほしい事=話したいことを自分で話せる関係を目指した方が簡単だと思います。それは自分が話したいことを話しても馬鹿にされない嫌われない、自分が大事にしていることにカウンセラーも関心を持っている、という関係性を作る事です。
Q5:自分が(その人に)倒れ込んでも大丈夫と思える信頼と言っても、長い年月をかけて築いた家族や友人への信頼とカウンセラーに対する信頼は別だと思う。CLの信頼を得る為に、長い年月や共有の経験に変わるものが専門家としての知識・スキルというものかな、と考えました。
A5:知識・スキルも重要だと思います。でも知識・スキルだけでなく、きっとその人の人間性とか、人との関わり方も見られているように私は思っています。どうでしょうか?

<福岡指導基礎>へのQ&A
Q6:指導での目標設定ができたとして、「目標に至るために(成長するために)必要な力」や「目標に至るためにどういう方法を具体的に用いるか」が分からない。
A6:2人で目指す目標が決まったら、今の力量と目標との差を考えます。何がもっとうまくできるようになればいいのでしょうか?ここを実行できる小さな単位に区分けすることが問題解決の基本です。
その為には、カウンセリングにはどんな力が必要で、その力はどうすればつくのか、を指導者は理解しておくことが重要。自分が熟練レベルに至るまでに、どんな能力をつけ、それはどういう方法で自分や学習の同期は獲得して行ったのか、自分の中で再度整理してください。
ここがないまま指導をやろうとしても、単に願望を共有するだけで、犬も歩けば棒にあたる式に、色々やって偶然できるようになる事を期待するしかなくなります(指導としては下手)。
その基本がわかったうえで、今ある材料をどう使うかまで考慮したのが「具体的」。
自分が学んだことを、他人に教えることができるように、整理することから始めてみるとよいと思います。
Q7:論述の問4問5が分からない
A7:コーディネート能力をよく読んで考えてください。特に細目にある「ネットワーク」と「環境への働きかけ」の説明を読んで考えることが役立つと思います。
Q8:試験時は事前に読み込めないため、事例提供者の出来てない点、いい点などどうやって評価していくのか難しいと思った。
A8:その通りです。しかし百マス計算やっていると計算が早くなるように、数見ているとどこが問題か見つけるのが早くなります。ネットワークを作って、ケース記録を数見ていくと、どこに問題の手がかりが出やすいか、勘所が分かると思います。そこが分からないのであれば、事例提供者にテーマを与えて数分待ってもらい、ちゃんと読んでから始めるのも一つの方法です。
Q9:自分の指導の進め方が固まっておらず、迷いながら進めている
A9:相手の問題も理解せずに進め方を固める必要はありません。相手の問題やタイプに応じて変えた方が良いのですよ。ただ、初心者は枠があった方がやりやすいのは事実ですので、自分なりの大きな進め方は見つけた方が当初は楽かもしれません。
Q10:スーパーバイザー(指導者)に向いている資質は何でしょうか?
A10:いろいろあるのでしょうが、相手に対し敬意をもって接する、共に学ぶスタンス(自分が絶対正しいとは思わない)、変化を信じる、とかが私は大事だと思っています。
Q11:田中先生の過去の経験から、合格者と不合格者の違いで共通的に感じることあれば
A11:Q10とも重なりますが、「指導者」という言葉に惑わされ、自分が正しい、俺の言う事を聞け、というスタンスの方は落ちてます。検定と言う場で難しいのは分かりますが「自分がどうか」と意識する人よりも「相手はどうか」とスーパーバイジー(事例提供者)の側に立って自分の行動を確認し、相手の役に立つことを意識する人が通りやすい。「自分は正しい事をした、やった」と自分しか見てない人は注意してください。
Q12:検定の論述問題で、指導者の身分(所属)は何か?転職を前提にして良いのか?
A12:論述の場合は書いていることをよく読んで判断してください。クライアントにとって望ましくないのに、それを伝えもせずに転職させることが前提の支援など、倫理的にありません。組織目標が転職数のカウントだとしても、クライアント人生が優先です。
Q13:口頭試問の答え方がよく分からない
A13:指導者に求める能力があることを自分なりに返事を通して表現してみてください。別に正解はありません。
Q14:指導関係における関係構築と、カウンセリングにおける関係構築の相違点
A14:指導関係の関係構築はプロとプロの関係。この人と一緒に自分を高めたい、と思ってもらう関係です。
Q15:事例相談者と指導者の目標の設定が難しいのでどうすればいいかというイメージがすぐできるようになる方法を知りたい
A15:事例提供者は本質的には自分なりに上手くいかないという悩みを抱え、その課題を解決したい、もっとうまくなりたい、と思って指導を受けに来ます。問題共有で、自分が思っていた問題だけでなく、本当は上手くいかないのはここが影響していたんだ、と理解できれば、この事例提供者は、数回のセッションで自分がどこまでできるようになりたいか、どんなキャリコンになりたいか、というのは自然に出てくるはず。指導者の方は、自分に与えられる回数の枠の中で、どのくらいまでなら成長させる責任約束できるか、というのと摺合せです。
無理に押し付けるのでなく、事例提供者の目で目標を考えるとやりやすいと思います。
Q16:論述で頭では分かっているが、文章に書く表現が今一歩。
A16:書いてみて、自分で見直すだけでなく他者にも自分が伝えたいこと分かりやすく誤解されずに伝わっているか振り返りに協力してもらう事を「数やる」ことではないでしょうか?
PDCAを回さないと分かっていても行動レベルは上手くなりません。

以上
posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 19:34| Comment(0) | TrackBack(0) | よくある質問への回答 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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