2015年09月25日

カウンセリング界を変える大きな法律成立

長い国会が終了。今回の国会では、カウンセリング界にとって大きな影響がある法律が2つ決定しています。
1つが、「勤労青少年福祉法等の一部を改正する法律案」=キャリアコンサルタントの国家資格化。
これまで民間団体で標準レベルキャリアコンサルタント資格を発行し、熟練レベル指導レベルを「技能士」として国家資格にしていましたが、標準レベルから「国家資格」として、国が検定を行う体制になります(28年4月以降)。
大きな文脈では「キャリアコンサルタントの必要性が認知され、社会の中でも相応の役割を果たすために国が質の担保を行う」ですし、キャリアコンサルタント10万人(平成36年度末)を目指し、しかも(目標数値は明確にしないことになったけれど)その大半を「企業内キャリアコンサルタント」として推進することで、日本全体の産業競争力をあげる、というのですから、キャリアコンサルタントにとっては本来的には望ましい事でしょう。
一方でこれまで「民間資格」として資格を発行してきた団体からすると大きな変化。
国が「増加させる」と言っているので数は増える反面、「資格」としてはきっと今後は「国家資格」のブランドとの争いになり「資格者とは何か」「民間資格までダブルで申請(年会費支払)するのか」という問題にぶつかる。
国家資格に加え、名刺にタイトルをつけることによって何かを証明できるだけの独自性がないと予備校としては成立できても、資格団体としては成立できなくなる。
大きく業界の枠組みが変わってくると思います。
キャリアコンサルタント自身にはどんな変化があるか?
基本は既に標準レベルを持っている人は申請により国家資格保持者になる流れですので今がひっくり返る事はない。いやむしろ、大きな変化は標準レベルを持っていないこの関連業界の労働者。
ハローワーク、職業訓練等公的機関は、時間も問題で最低でも国家資格を持ってないと採用・更新・査定でマイナスになっていくでしょう。
人材サービス特に斡旋派遣再就職支援等の民間企業は、それほど影響がないかもしれません。キャリアコンサルは業務独占でなく名称独占。国がキャリアコンサルと紛らわしいと認定した名称を使わなければそのまま。
しかしこれって、国のさじ加減ひとつで、「類似だから資格者しかダメ」と言われるリスクがある。
最初は緩めでも、国家資格者の数が増えてくれば締め付けられてもおかしくない。
標準レベルが国家資格になると、今のキャリアコンサルティング技能士は無くなるのでは?という意見も聞きます・でもこれは個人的には???
業界としては国の方針もあって成長するのだろうけど、キャリコンの数も約2倍になります。
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000052927.pdf
10万人のポジション争い。
国家資格を持つことは最低限のエントリーするための条件であって、それだけでは良い条件の仕事は手に入りません。
しかも「企業内キャリコン」を増やすと言う方針からすると、給与が良い仕事と、そうでない仕事と大きく差が出来てくる。
選考する採用担当は、キャリコンのスキルが面談で簡単に見抜けるほど詳しくはない。
何かしら、分かりやすい「強み」がないと、良い条件の採用には手が届きません。要はそういう事なのです。
「実務経験素晴らしく、経歴見ただけで認めてもらえる」「その会社の再雇用で、最低基準さえ満たせば仕事貰える」とかでない方は、何かが必要。
・1級技能士=指導レベルの資格を持っている、素人相手でも聞こえがとても良い
・2級技能士はちょっと呼び名が微妙だけれど、熟練レベルキャリコンサルティング技能士と説明すれば、他の標準レベルよりも採用される確率上がる(キャリ協に名刺に「熟練レベルキャリアコンサルティング技能士」と書いていいように交渉したら、と伝えているけど、どこまで厚労省認めてくれるか?まあ、正式名称方後に、分かりやすいように意味合いを職務経歴書に書いても悪くないはずなので工夫してみてください)
・キャリアだけでなくメンタル系の資格も持っている(これは魅力ある)
・ただのキャリアコンサルティングだけでなく企業での能力育成ができるという保証がある(企業内キャリコンスキルを保証する資格が出てくるか、職歴でマネジメント経験でメンバー育成歴あり人に追加質問等で結構評価しそう)
まあ何でもいいのですが、採用する企業がほしいものをアピールできることが重要です。
その中「強み」として、GCDFや産業やCDA等既存の資格団体はアピールできるようにしていかなければならないので大変なわけです。

さて、もう一つ、心理系の国家資格として「公認心理師」が「公認心理師法案」成立で決定しました。

公認心理師とはなじみがないかもしれませんが、今回の国会で決定した心理系唯一の国家資格です。臨床心理士は民間資格。
臨床心理士をそのまま国家資格にせずに、医師の指示を受けることを明文化した公認心理師を国家資格にしました。うがった見方をすれば、医師会の覚えが良い形に変えて国家資格になった。
これから心理系の大学も、公認心理師コースを作るだろうし、民間資格の臨床心理士よりも公認心理師を目指す人も増えるでしょう。
「近時の国民が抱える心の健康の問題等をめぐる状況に鑑み、心理に関する支援を要する者等の心理に関する相談、援助等の業務に従事する者の資質の向上及びその業務の適正を図るため、公認心理師の資格を定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。」という法律の説明から考えれば、現在有象無象ある心理系の民間資格や心理系カウンセリングの民間資格も影響を受けるはずです。
いや、しっかりした資格でも(どれはダメだと明記されない以上)、公認心理師以外は初心者から敬遠されるはず。
心理系やメンタル系も大変革が起こるでしょう。

社会が求めているから国家資格化、は正しい方向なのでしょうが、資格なくてもクライアントは自分の心を預けてもいい人を求めている。国家資格がないが故に、本当にうまいカウンセラーが支援をやれなくなるのはもったいない。けっこう筆記試験が難しかったりするので苦労するかもしれませんが、上手い人こそちゃんと資格を取ってほしいものです。


公認心理師とはなじみがないかもしれませんが、今回の国会で決定した心理系唯一の国家資格です。臨床心理士は民間資格。
臨床心理士をそのまま国家資格にせずに、医師の指示を受けることを明文化した公認心理師を国家資格にしました。うがった見方をすれば、医師会の覚えが良い形に変えて国家資格になった。
これから心理系の大学も、公認心理師コースを作るだろうし、民間資格の臨床心理士よりも公認心理師を目指す人も増えるでしょう。
「近時の国民が抱える心の健康の問題等をめぐる状況に鑑み、心理に関する支援を要する者等の心理に関する相談、援助等の業務に従事する者の資質の向上及びその業務の適正を図るため、公認心理師の資格を定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。」という法律の説明から考えれば、現在有象無象ある心理系の民間資格や心理系カウンセリングの民間資格も影響を受けるはずです。
心理系やメンタル系も大変革が起こるでしょう。

社会が求めているから国家資格化、は正しい方向なのでしょうが、資格なくてもクライアントは自分の心を預けてもいい人を求めている。国家資格がないが故に、本当にうまいカウンセラーが支援をやれなくなるのはもったいない。けっこう筆記試験が難しかったりするので苦労するかもしれませんが、上手い人こそちゃんと資格を取ってほしいものです。

posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 12:34| Comment(0) | TrackBack(0) | キャリアカウンセラー:必要な能力・知識・資格 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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