2014年12月03日

福岡熟練1日1122の質問への回答ですA

続きです。

Q8)「仮目標として・・・しましょうか?」というクライアントの希望を通した伝え方が分からない
A8)クライアントに言うときには「仮」とは言いません。カウンセラーが「仮」と思い、相手の歪みを反映させるために方策に中にどういうステップを入れるかを考えて進めるだけです。
なので「目標として・・・・しましょうか?」と言うだけ。
2人で目指す目標なので、カウンセラーとしてあまりにその「仮」が受け入れられないなら、関係を使って歪みを理解してもらったうえで2人で目指す目標共有をする方が本質的なのですが、20分の時間でそれを受け入れてまとまる面談ができるかどうかです。
時間がかかるので、2回目以降に歪みの修正を後送りする意味で「仮目標」です。

Q9)面談の目標の立て方がすっきりしない
A9)問題と目標は裏表。問題がしっかりわかると目標の候補も分かります。なので問題をしっかりわかるのが最初。
例えば「どうすればいいか分からない」なら「どうすればいいか分かる」が目標になるでしょうし、「選べない」が問題なら「選べる」や「整理できる」が理屈上は目標になります。
どこまでを2人でやりたいかにも注意して共有してください。
よくあるのが目標と方策の混在。「ああやって、こうやって、結局ここを目指す」という表現。
目標はゴール。「結局ここを目指す」が目標で、「ああやって、こうやって」は方策です。
目標に「ああやって、こうやって」を入れると、論述では方策で書くことが完全にダブってしまいますよ。

Q10)関係構築の仕方が分からない
A10)この人は自分の置かれている状況だけでなく、自分が感じている内的世界もそのまま受け入れてくれている。この人の前では防衛する必要なく、自由に感じたことを言ってよい。安全である。と感じるような応答をするということ。
そのためには、クライアントが伝えている状況だけでなく、その状況をどう感じているかまでを本気で分かろうとし、言葉に出し、相手が修正するのでその修正を自分も行ってクライアントの感じる世界に近づくことです。

Q11)論述はしっくり考えられるが面接は瞬間的に反応しなければならずどうもうまくいかない。ロールプレイングを徹底してやることが必要か?
A11)面接もじっくり考えてもいいです。適当にいい加減な返事をするよりも、一言一言しっかりと考えて答えてくれるカウンセラーは嫌われません。ただし、あまりに考える時間が長いと不安になる。学習のステップとしては、固定物(逐語やビデオ)でどういうか考える練習を混ぜると一層効果が上がります。
論述と面接の一番の違いは「関係構築」が加わること。紙では関係構築の勉強は難しいので、関係構築はロールプレイを活用するとよいと思います。ただやるだけではだめで、振り返りが大事。テープにとって聞き直す。逐語を書く。等を通じて、どこが今一歩でどう変えるといいか、PDCAを回してください。

Q12)論述や口頭試問であり、できるだけ専門用語を使うように言われたことがありますが実際はどうなのでしょうか?
A12)どなたがそういうことを教えているのか知りませんが私の考えは逆です。所詮は実技試験でクライアントに分かるように伝えることができないと実践では役に立ちません。
難しことを難しく言うのは実は簡単で、難しいことを相手が分かるレベルで簡単に伝えることができるのが本当に分かっている人でないとできない難しいスキル。実践ではそちらが求められています。
まあ、採点官は難しいことを言っても分かるレベルなのだけど、難しい言葉を使われても「この人これの意味が本当に分かっているのだろうか?」とも感じるので、専門用語の意味もしっかり分かってないとただ使うではダメですよ。

Q13)主訴をすっきりまとめるのが難しくどう表現すればいいのか悩みます。主訴によって目標も変わるのであれば、主訴の捉え方でカウンセリングの評価に影響する?
A13)すっきりまとめるのは「国語」の力が求められ、なかなか難しいです。だらだらした「問題状況」ではなく、「結局何が問題か」と意識してまとめる練習をするといいでしょう。自分の面接で、問題状況を長く言ったと感じたら、「つまり******が問題ということでよろしいでしょうか?」ともう一度まとめるのも練習になります。
ここがすっきりまとまると、クライアントは自分の問題がそれなのか、微妙に違うのか考えやすくなり、自己理解が進み、本当の問題を発見しやすくなります。
問題がぼんやりしていると目標もぼんやりし、面接も芯を食いません。当然評価にも影響します。

Q14)どこまで踏み込んでよいか分からない
A14)クライアントの役に立つならば、クライアントが受け入れることができる範囲で踏み込む、です。
つまり、関係性が深いかどうかで、どこまで踏み込めるかが変わります。役に立つ面接をするには十分踏み込めるだけの関係性を作ることが最初のステップです。

Q15)年齢が自分より上で、特に異性(男性)のクライアントとのカウンセリングが難しい
A15)年長の男性は特に性差別がひどいと言われます。「こんな若い女が俺の悩みを分かるか!」と自分を特別視したがる傾向があります。ま、難しいのです。なので丁寧に関係構築するしかないです。何を言いたいかを言葉にし、修正した言葉を受け近づいていく。そうすることで「お、女だと思ってたけど、けっこう俺のこと分かってくれるなー」と感じ、心開き始める。
年長者の男性は、日常自分の話を真剣に聞いてくれることも少ないし、特に女性が真剣に話を聞いてくれるなど(嫁も娘も自分の意見を無視するというのがよくあるパタン)ほとんどない。最初の抵抗が消えると、喜んで話し始めます。しっかり傾聴技法を使うことです。本気で相手のよいところを認めて言葉に出来れば、おっちゃんたちはメロメロでファンになります。

Q16)論述の方策。➀目標Aまずは・・・具体的には・・・と文章に短くまとめた方がよいのか?
A16)テストなので質問内容にしっかり対応して答えてくれる方が採点しやすいものです。上記の書き方だと、質問に対応しているので判断しやすいと思います。

Q17)相談に来て下さっているのに質問にあまり答えてくださらないクライアントに対する対処の仕方。お互いに沈黙になった場合どうすればいいか?
A17)相談に来ているので、質問をこちらからいろいろする前に、クライアントがどういう事に困り何を求めているのか、話したいことを話してもらい、それを理解しようとするといいです。そうするとゆっくりかもしれないけど話してくれる。
クライアントは自分が言いたいことがあってきているのに、それを吐き出す前に、それと関係ないと感じる質問をあれこれ投げかけられると沈黙が生まれます。
沈黙の対処は何故その沈黙が起こっているかによって違うので、一般論では言えませんが、上記が答えになると思います。

Q18)関係構築がどの程度、と聞かれたが、程度については答えにくいし理解できていない。
A18)関係構築の深さの程度によって、まだ関係構築を深めないといけないのか、相手の耳に痛いことも言っていいのか(課題解決に移っていいのか)が違います。ここが分からないといつまでも関係構築を続けるか、関係性が弱いまま先に進んでクライアントが受け入れないという事態に陥ります。
ま、弱いか、強いか、関係構築を深めないとダメか、自由に意見を言ってもよいか等判断する意識をしてください。しかも一度深くなったからいいわけではありません。耳に痛いことを言えば関係性は弱くなるので、そこを理解したうえで、自分と話を続けたいというレベル以上には関係性を戻さないといけません。
そういうのも含め、関係性のレベルを判断できるようになる、ということを求めています。

Q19)学生にコーチング要素が必要だと認識しているが、それは「決めつけ」「誘導」ととられがち。当然試験では減点対象になるはずです。そこがすっきりしません。大学生は何も知らないですから。
A19)「コーチング」がどういうものをそう呼んでいるか分かりませんが、別に問題目標を共有したうえでの一般的な「コーチング」は目標達成のための一つの手法ですから別に「決めつけ」でも「誘導」とも捉えられないし、特に減点になるとも思えません。
「決めつけ」「誘導」というのは、目標をクライアントが受け入れる前に指示支援をやっているとそういわれます。
よいコーチングをやろうと思うと、「何を目指すのか」「それを目指すことを自分が本気で願うか」等目標のコミットがあり、そのための支援をコーチは実施します。
多分質問された方は、コーチングをやっているのを減点されているのではなく、問題目標を十分共有しないまま解決策をやっていることを減点されていると推測します。採点官にもしっかりわかるように、問題目標の共有をし、そのあとにコーチングをやってみてください。
「学生は何も知らないですから」と、クライアントである学生を無視して目標を設定すると、それはコーチングとしても効果は低いはずです。物事を知らない学生とでも握れる良い目標、をうまく共有できることが必要な気がします。仮にその学生が何も知らないとしても、一人の人間として尊重するスタンスが伝われば、「決めつけ」「誘導」と誤解されるリスクが小さくなると思います。

以上
posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 13:42| Comment(0) | TrackBack(0) | キャリアカウンセラー:必要な能力・知識・資格 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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