2013年04月09日

65歳定年延長と解雇緩和

65歳定年延長(将来70歳と言った方が良いけど)と雇用解雇を容易にする(今回反対多くダメになったらしい)について書こうと思っていたら、いいタイミングで城繁幸さんがブログに書いていました。
http://jyoshige.livedoor.biz/archives/6420409.html
ご参考にどうぞ。

定年延長制度は正社員のレールに乗った(乗り続けることができる)人にはすごくお得な仕組みですが、当然ながらコストを考えると乗れる人を絞り込まなければ収支が回らないし、正社員と非正規社員との格差が拡大する施策です。

今回断念したらしい?解雇を容易にする(金で解雇できるようにする)施策は、マクロの雇用数を増やすためには個別の会社が逆ザヤなのに雇い続けなければいけないからその仕事を止めれず、新しい分野にシフトできず、結果雇用が高賃金低成果のひとに取られるが故に安い若手を多く雇用できない、これを変える、というもの。
反対者の代表的な意見は「中小企業の実態は無理な解雇が横行しており、そんな金で解決できるようにしたらもっとひどくなる」というもの。
反論は理屈が通っていません。今はルールが実質ないから無理な解雇が横行する、中小企業については、ルールが出来た方が金をいくら払わなければいけないか明確になるため、非道なことは今よりもしにくくなるか、最悪でも今と同じ。解雇をしにくいという今の制度の最大の受益者は大企業の中高年のしかも自分は逆ザヤではないかと心配している層。

背景にはこういう今の制度の受益者の本音があると思います。
今の制度は大企業でエリート(小さな比率)の正社員になれれば65歳70歳まで安定。(そういう正社員が社会の中で発言権が強いから)自分が得な制度は手放したくない。
非正規は正社員になれなかった(自分よりも劣る人たちだから)不安定でも仕方ない。

でもこれ、やっぱり仕組みとしてよくないと思います。

本質は、変化に強い社会にしていくこと。会社に守ることを強要するのではなく、会社を離れても新しく自分が活躍できる会社を見つけることができる仕組み。
その為には自分の能力と求める会社の能力が見える化されていて、しかも能力を伸ばす学習の仕組みと、能力を客観的に評価しやすい(完璧な評価はない)仕組みがある社会。
こういうものを目指した方が良いと思うんですけど、どうでしょう?

どうも本質からずれた施策が採用されているようで心配です。
posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 10:43| Comment(2) | TrackBack(0) | 企業:キャリア施策事例総論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
田中先生の文末の提案について賛成です。現在官民ともに求人サイドの必要とする人材の情報提供について様々な創意工夫がされていると思います。例えば製造業や土木建築業での作業現場の画像を求人情報に添付した場合に求職者の情報への食い付き(表現力に乏しく失礼)が断然違います。求められるスキルと自己のスキルを検討してると求職者の方は話してくれました。その観点から田中先生の提案されている、求められるスキルの可視化と標準化により労働移動の精度の高さと移動時間の面で社会的にも有益と思われます。
Posted by マシャ at 2013年04月30日 18:14
マシャさま
コメントありがとうございます。
しかし理屈はそうでも実現が難しい。
ジョブカードも目的は同じですが、項目が多く、うまく使えているとは思えません。
皆さんのアイディアお待ちしています。
Posted by 田中春秋 at 2013年04月30日 20:58
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