2010年09月16日

キャリコン技能検定での自己課題発見

研修技能検定の結果が出たらしく、合格不合格の連絡を頂きます。
合格の方はいいのですが、「所点未」という合計点は合格レベルだけどどこかの要素が足りなくて不合格だけど、自分の課題がよくわからない、という相談を今回何件か頂きました。

自分の課題が明確でなければ力量向上(検定合格)も困難です。
1人1人にアドバイスは不可能なので、自己評価する方法を考えてみました。

以前に検定について書いたものもありますので、そこも合わせて読んでみてください。
http://キャリア研修.jp/article/116234739.html
http://キャリア研修.jp/article/116238070.html

1)自己評価するためには事実をベースに客観的に自分を見つめることが必要です。
友人と検定同様の20分のロールプレイと口頭試問にあたる振り返りまでを録音してください。
2)自分が実施した面談を評価するために、ページの真ん中に縦の線を引き、左側にクライアントの発言、右側にキャリコン(自分)の発言を書いてください。
別途口頭試問での自分の返事も書いてください。
3)所点未というのは視点ごとに6割以上、というどこかが不足していると判断されたということです。上記の左右に書いた「逐語」をベースに自分の面接を大きな視点で振り返ってみます。
面談を構成する要素は大きく「関係構築」「問題把握」「(目標と)方策と実行」であり、全体をみると「変化(価値)」を提供できたかどうかがその総合的結果になります。
それぞれの要素を自分で判断する方法を以下に書きます。4)関係構築
左側のクライアントの発言を読んで、どういうことを訴えようとしているか重要な部分に線を引いてください。
特に情動(感情やそれを類推する発言)には赤を引いてください。
次に右側の自分の発言を読んで、クライアントが伝えたい事のどの部分をきちんと「伝わった」とフィードバックしているか、どの部分は発言できていないかを確認してください。
事柄を適切にフィードバックできれば事柄が分かってくれた人、気持ちを適切にフィードバックできれば感情を分かってくれた人、どういう事柄にどういう気持ちがあるか(意味)をフィードバックできれば意味を分かってくれた人、になります。
ただし単にオウム返しでは言葉が聞こえたのの証明にはなりますが言葉の意味まで伝わったとは感じません。分かったことを自分の言葉で返し、相手の伝えたいことと合致するのが大切です。
関係構築とは、事柄レベルでは物足りなくて、気持ちや意味まで分かってくれて深く分かってくれた(十分な関係構築)ができた、とクライアントが感じます。
十分フィードバックができているか確認してください。
関係構築が十分でない人の特徴はフィードバックせずに新たな質問や自分の意見を言うケースが多いです。
5)問題把握
クライアントが何に困っていてこの面接に来たのか、これがずれていると面接は自己満足になります。自己評価としてはまず「クライアントが訴えている問題」を正しく把握できているか、を確認します。
まず左側のクライアントの発言を読んで、結局クライアントは何が問題(困っている)と言っているか考えてください。ここが長くてたくさんあると解決できません。文章が長いあるいはたくさんある場合は「結局何が問題なのか」考えてみてください。
次は自分の発言を読んで、自分が「クライアントが訴えている問題」と思っていることをどう発言しているか、そしてその発言にクライアントがどう返事をしているか確認してください。
「そうなんです」と是認しているでしょうか?それとも確認の発言をせずに解決に進んでいるでしょうか?クライアントの問題はクライアントにフィードバックをもらわない限りあっているかどうかは証明できません。
口頭試問での自分の返答が上記逐語で分かったことをちゃんと伝えていることができているかも確認してみてください。この部分は面談を客観視する発言ですので練習が必要です。
本当は検定ではクライアントが問題と言っていること以外にキャリコンとして発見した認知のズレ等も問われているのですが、ここは自己評価が難しいので、自分がおかしいと思ったことはちゃんと根拠となる事実があるか、事実と自分の評価とずれていないか見直す程度は検討してみてください。
6)(目標と)方策と実行
上で考えた問題から、結局この面談の目標をどう設定し、その実現のために何をするかが方策です。目標もクライアントと共有できた方がうまく進みます。
自分が面談でやっていることは問題解決・目標達成につながることをやっているのか、自分がやっていることは問題解決・目標達成にどう関係しているかクライアントに伝わっているかをやり取りを読み直して考えてみてください。
たとえば、整理したい、と言っている人に片方の案だけ提案していないか、自分の提案をクライアントはどう返事をしているか(受けているのか拒絶しているのか)やり取りを読むと分かります。
論述ではこの方策部分は、問題状況から目標に到達するためにどんなステップがあるか、が分かっているかが問われます。次に何をやるかだけではないので、意識してください。
ここで落ちる方の多くは問題がはっきり確認しないまま方策(アドバイスや質問)をしていて芯がずれているや、思いつきで進めていて目標とどうつながるのか分かりにくいというケースが多いです。
7)変化(価値)
面談に来てすぐと終った時とでクライアントの発言はどう前向きに変化しているか、上記の問題や目標に対しどんな手がかりがあったか、が変化であり価値があったかどうかになります。
左側のクライアントの発言を読んで、変化があったか(最初から分かっていたことを言っても変化ではない)確認してください。これは4)5)6)がうまくやれていれば変化があるはずです。

このように逐語を2つぐらい作って見直しをすると、自分がどこが弱いか自己評価できると思います。2つのうちの1つは自分が苦手な対象(学生が苦手、年齢が高い人が苦手、性別が違う人が苦手等様々みたいです)のケースを逐語にするとより自分の課題がはっきりすると思います。

課題が分かればその部分を意識して丁寧に実施するのが向上の方法。以後はPDCAを回し、定期的に事実ベースで苦手な部分をちゃんとやれえいるか、どうすればもっとよくなるか確認してください。

発達論的には、うまくできないというこの課題を乗り越えることで、よりよい自分(キャリアコンサル)に近づく機会になります。
やれていることの繰り返しでは成長はあまりないのです。

捲土重来頑張ってください。

posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 21:39| Comment(0) | TrackBack(0) | (キャリアカウンセラー:必要な能力・知識・資格) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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