2009年05月09日

教育研修の金額的価値

コンピテンシーを色々調べていたら面白いデータを見つけました。


http://psycnet.apa.org/index.cfm?fa=buy.optionToBuy&id=1990-15949-001

Individual differences in output variability as a function of job complexity.
Hunter, John E.; Schmidt, Frank L.; Judiesch, Michael K.
(仕事の複雑さの関数としてのアウトプットの個人差)
という論文です。

アメリカの44の企業で調査した、平均的な営業マンと(偏差値50)と優秀な営業マン(偏差値60)で売り上げがどれだけ違い、給与がどれだけ違うか、という研究です。
(偏差値50,60というのは勉強のテストの結果とかの意味ではなくて、業績上位15%とと平均との差と思ってください。業績Aの営業のコンピテンシーレベルと平均との差と思っても結構です)

ここから算出すると、偏差値50の営業を研修により60までの能力に育てることができれば、370万ドルの売上増に相当する効果がある、と計算できます。
44の企業での平均の売り上げが300万ドル。優秀層(偏差値60)の平均が670万ドル。その差が370万ドルということです。

更にデータとしては、給与の差もあり、給与は48%偏差値60の方が多い。しかし、偏差値50から60に教育で上げるとすると、売上が2.23倍になるのに、追加給与は0.48でよいということです。

この数値を自部の会社の平均売上、営業の平均給与、粗利率に当てはめると、教育の効果を数字化できます。

例えば、営業1人当たり平均売上2億円、営業の平均給与700万円、粗利率20%の場合、売上が1.23倍=2.46億円増え、粗利が4920万円増え、経費の中で営業給与が336万円増えるだけなので、利益増は4584万円。

偏差値50の社員を偏差値60の社員並みの行動ができるように育てることはそれだけ「価値」が大きいわけです。

業績が下がり、利益率向上が求められる中、実は研修による能力向上は十分価値がある、ということなのです。

なかなかこういう成果につながる定性データはその中にないので、こういう調査は非常に貴重です。

みなさんも、研修や教育の効果の算出データになる調査等みつけたらぜひ教えてください。
posted by キャリア研修センター浦安 by田中春秋 at 21:44| Comment(0) | TrackBack(0) | (企業:キャリア施策事例総論) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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