2005年12月10日

キャリアコンサルタント全国大会報告

12月4日、キャリアコンサルタントの全国大会がありました。
最初の講演は、法政大学大学院の諏訪康雄先生。
次が日本カウンセリング学界の國分康孝先生でした。

諏訪先生の講演の概略は
1)社会の変化により、キャリアのあり方が変わり、それへの取り組み変わる。
2上記の中、キャリアの専門家果たすべき期待大。
3)キャリアの専門家は、高い専門性と倫理性必要。
です。

GCDFの授業でもキャリア理論の変化と社会の要望、世界の歴史の中でのキャリアの捉え方の
変化は教えていることですが、日本での変化については私も数字で押えていない部分も多く、
参考になりました。
渡辺三枝子先生からも、社会の変化により、ジョブからワークからキャリアへ、というような
お話も頂いており、今、日本が大きな社会の変革期であるという実感地があります。

また、諏訪先生の話で、欧州のさまざまな施策の中で効果が確認されているのが
個人支援カウンセリングという話があり、更に失業後最初の2週間に実施したのが
効果ある、とのことでした。
企業に予算をつけるのでない、個人に予算をつける教育訓練給付金も、
社会の変化にあわせ企業主語では無理との諏訪先生等の働きかけで実現した、
とのことですし、キャリア支援者の必要性も随分以前から指摘されていたそうです。

丁度マンションの耐震強度の偽造で大きな社会問題が発生している今、
キャリア支援の専門家である我々の「倫理」を問う提起は非常に大切であると個人的には感じました。
やっていけないこと、もっと日本でも明文化した方がいいのではないでしょうか?

諏訪先生のメッセージで、キャリアコンサルタントキャリアの専門家であり、キャリアの情報収集、
例えば日経産業新聞ぐらいを読むことが大切ではないか、というご意見がありました。
日経産業が妥当かどうかはおいておいて、プロとして、社会の変化をタイムリーに把握必要はありそうです。

諏訪先生の、キャリアコンサルタントはもっと現実世界の勉強しなさい、というメッセージは届いたのですが、
まあ日経産業、というのは先生の主観が随分入っている感じがします。
私は新聞は日経新聞、個人で日経デスクトップで日経関連の記事は自動で集め、労政時報も個人で入って、
雑誌とネットと見ていますが、本当にそこまで必要かどうか・・・。
無料のものでは、googleのニュース自動検索もやってますが、読みきれないくらい情報が入ってくる。
如何に必要な情報以外を捨てて、大きな変化やトレンドだけは把握するか、難しいものです。

次の講演はカウンセリングの世界の重鎮である國分先生。
國分先生の話は面白かったですねー。カウンセリングを勉強されている方は、一度は拝聴してみると
いいのではないでしょうか。
キャリア支援のカウンセラーへのセレクト、アシスト、ディベロップ的な期待や、先を見る目が必要、や、
自己肯定感を持たせるのが大切等、実に的を得ている、と感じました。
キャリア分野であれば、治療より予防、個別よりグループ、受身より能動、固体内(自分の内面)より
個体間(インターパーソナル:人との関係性の問題)が重要、との言い方も、人によっては1:1の視点が低いや
個人の内面への軽視と聞こえる方がいらっしゃるかも知れませんが、私自身はグループ軽視、予防軽視、等
気になる部分へのアンチテーゼ的にあえて強調されているのではないか、と感じています。
カウンセリングの方法も、GCDFで教えているのとは違うよび方の
リレーション、アセスメント、ストラテジー、インターベンションという分類をされていましたが、
他者との関係性のアセスメントや組織への働きかけ等、先生のキャリア分野の専門家への期待も踏まえた
意見が多数入っていました。

ロジャースの功罪等の話の流れで、実存主義は自己開示重視する等、知らなかったけどそうだったのか、
というようなつぶやきも楽しかったですね。

最後に、カウンセラーの能力で、
ワンネス、ウイネス、アイネス、とあまり聞かない言葉で必要な力をおっしゃいましたが、言い換えると
「来た人の身になる」「物理的にできることをやる(働きかける)」「自己開示・自分の意見を伝える」という
整理でした。
そのとおりですよね。
カウンセラーは、悩みをわかるだけでなく、必要であれば組織を動かすことも仕事、というメッセージでしょうね。

とりあえず、講演のご報告でした。
posted by キャリア研修センターBLOG by田中春秋 at 23:32| Comment(0) | TrackBack(0) | キャリアカウンセラー:セミナー勉強会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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